2007年09月28日

「クリスマスの笑顔」D。カーネギー著「人を動かす」より

 D。カーネギー著「人を動かす」(山口博訳 創文社)を読んでいたら、こんなステキな詩(広告?)を見つけました。
「ニューヨークのあるデパートが、繁忙極めるクリスマス・セールの期間中に、次のような素朴な哲学を広告に載せていた」と紹介されています。

クリスマスの笑顔


元手が要らない。しかも、利益は莫大。
与えても減らず、与えられた者は豊かになる。
一瞬間見せれば、その記憶は永久に続く。

どんな金持ちもこれなしでは暮らせない。
どんな貧乏人もこれによって豊かになる。
家庭に幸福を、商売に善意をもたらす。
友情の合い言葉。

疲れた者にとっては休養、失意の人にとっては光明、
悲しむ者にとっては太陽、悩める者にとっては自然の解毒剤となる。

買うことも、強要することも、
借りることも、盗むこともできない。
無償で与えて初めて値打ちが出る。

クリスマス・セールで疲れきった店員のうちに、
これをお見せしない者がございました節は、
恐れ入りますが、お客様の分をお見せ願いたいと存じます。
笑顔を使いきった人間ほど、
笑顔を必要とするものはございません。


わたしの88歳の母の笑顔は絶品です。
こんなにカワイイおばあちゃんはそういるものではないと自慢の母です。
今度母のとびきり上等の笑顔を送りましょう。
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2007年09月27日

「今を生きる」=カルペ・ディエム

 以前「今を生きる」というロビン・ウィリアムス主演の映画を見たことがあります。なかなか感動的な映画でした。
 この「今を生きる(カルペ・ディエム Carpe Diem)」ということばが気になったので、最近原作本(クラインバウム著 白石朗訳 新潮文庫)を読みました。原作よりも映画のほうが良かったかなという印象でした。

 この言葉は、ロビン・ウィリアムス演ずる国語の新任教師のキーティング先生が、最初の授業で紹介する詩の中にあった言葉でした。
 その詩はロバート・ヘリック(1591〜1674)というイギリスの抒情詩人が作ったものでした。

薔薇の蕾をつむのならいま
時の流れはいと速ければ
きょう咲きほこるこの薔薇も
あすは枯れるものなれば


 そしてこの詩に歌われた感情を「カルペ・ディエム」と説明します。
 そこで、この言葉で今度は調べてみました。
 そうしたら、ローマ時代の詩人ホラティウスが出てきました。

神々がどんな死を僕や君にお与えになるのか、レウコノエ、そんなことを尋ねてはいけない。
それを知ることは、神の道に背くことだから。
君はまた、バビュロンの数占いにも手を出してはいけない。
死がどのようなものであれ、それを進んで受け入れる方がどんなにかいいだろう。
仮にユピテル様が、これから僕らに何度も冬を迎えさせてくれるにせよ、
或いは逆に、立ちはだかる岩によってテュッレニア海を疲弊させている今年の冬が最後の冬になるにせよ。
だから君には賢明であってほしい。酒を漉(こ)し、短い人生の中で遠大な希望を抱くことは慎もう。
なぜなら、僕らがこんなおしゃべりをしている間にも、意地悪な「時」は足早に逃げていってしまうのだから。
今日一日の花を摘みとることだ。明日が来るなんて、ちっともあてにはできないのだから。
(carpe diem, quam minimum credula postero. )


 Carpe とは「摘む」という意味の言葉(Carpo)の命令形なので。正確に訳すと「一日を摘め」ということになる。

 ところが、この言葉はさらにさかのぼる。ヘレニズム哲学のエピキュロスが「今を生きよ」と述べているのである。
 エピキュロスは「エピキュロスの園」という「庭園付きの学校」をつくり、そこでは世俗と離れて「隠れて生きよ!」というのがモットーであった。彼の哲学は「快楽主義哲学」などと呼ばれているが、「快楽」の意味が今のそれとはまったく異なっているのである。
 かれはまた自然哲学者であるデモクリトスの影響を受けている唯物論者でもあった。エピキュロスは魂の不滅を信じないし、また死後の世界などないとする。だから「今を生きよ!」なのである。
 さてこの言葉はギリシャ語ではなんといっているのか、また調べてみることにしよう。
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2007年09月24日

信号が青、黄、赤のわけ

「交通信号が『青、黄、赤』なのはなぜだか知っているか?」
「あれは大阪が発祥地なんだってさ。」
「本当?」
「『あほ、きぃつけなか、あかんでぇ〜』なんだってさ。」
{…………?」


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2007年09月23日

パール・バック「大地」を読み終わりました

 この夏休みにしたかったことの一つがパール・バック著「大地」を読むことでした。
 ある生徒から、この本はなんども読み返し、読み返すたびに新しい発見があると言われてこれはいつか読まねばと思っていた本でした。
 8月の下旬から読み出し、約1か月かかって読了しました。このブログの更新の頻度が落ちたのも、この本を読んでいたからといえそうです。それくらいこの本は後を引く本でした。

 わたしは、本当は小説を読むのがとても好きなのですが、小説を読み出すと少ない読書時間の大部分を奪われてしまい、他の必要な本が読めなくなるので、少なくとも学校在職中は読むのを控えることにしています。例外は生徒が薦めてくれた本でした。
 学校の図書館で借り出した文庫本は、ぼろぼろで、しかも字が小さくぎっしりと詰まっていて、とても読みにくい本でした。
 図書館で借りた本には、それまでに借りた生徒の名前が書かれています。これがけっこう興味深いのです。こういう生徒が読んでいるのか、とその生徒を見直したりしました。最近は名前は書かなくてもよくなったので、ここを読む楽しみはなくなってしまいました。
 この文庫本は全部で4巻ありますが、4巻を読み通した生徒はほとんど1巻から4巻まで一気に借りだして読んでいます。だいたい1か月くらいかけて読んでいます。そういうのを見るのもなかなか今日に深いです。

 この本は、中国の貧しい農民王龍が、大地主となっていく第一部「大地」、その子どもたちがそれぞれ地主、商人、軍人となっていく第2部「息子たち」さらにその孫たちが革命と近代化の波に翻弄されながら生きていく第3部「分裂せる家」の3部構成となっている。
 それぞれの時代を生き抜く男たちを主人公として実に個性的にいきいきと描いている。三国志や水滸伝などの壮大な大河ドラマを読んでいくような感じである。
 しかも、そのなかに時代に流されないで生きている女性たちの魅力的な姿もかいま見ることができる。

 この本の作者がアメリカ人で、しかも女性であることにも驚かされる。さらにプロテスタント宣教師の娘として育ち、聖書物語やキリスト教関連の書も残していることも興味深い。
 しかし、この書には孫の王淵がアメリカ留学中に接する大学の老教授の姿以外に宗教臭さは感じられない。しかもその大学教授の娘メアリーは、キリスト教に批判的だったりする。

 まだまだ書きたいことがいっぱいあるのですが、このくらいにしておきましょう。。
 この本を読みきったことで、久しぶりに「読んだ!」という達成感を味わいました。これを機に、長編小説を読むことを解禁としようと思います。
 次に読む本は「ローマ人の物語」全?巻、さらにその次は「カラマーゾフの兄弟」にしようかと思っています。
 学校にいる間に、学校図書館から借りて読まないと思うと少々あせるのです。

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2007年09月21日

秀吉とロレンソ修道士

 高山右近の伝記を読んでいたら、こんな話しに出くわした。ちょっと面白かったので紹介しよう。

 ある日秀吉は、大阪の教会へ現れたときに、供をしている諸侯たちにこう言った。
「わしはバテレン(宣教師)たちが、本願寺の坊主どもよりも正しいことをよく承知しておる。バテレンは清浄な生活をおくり、坊主どものように汚れていない。
 わしは、またキリシタンの教えに満足している。女どものことさえなければ、わしもキリシタンになってもいいと思っているほどだ。」
 秀吉が「女どものこと」と言ったのは、彼がおおくの側女をはべらせていたからである。
 また秀吉は古なじみのロレンソ修道士にもこう言った。
「わしが大勢の女たちを持つことを、バテレンが許してくれれば、わしは今すぐにでもキリシタンになるのだがな。でウスの教えで守りがたいのはそれだけじゃよ。」
 するとロレンソは笑いながら応えた。
「ではわたしが許してさし上げますから、キリシタンにおなりください。殿下は戒律を破った罰で地獄に落ちるでしょうが、殿下のまねをしてキリシタンになった大勢の人が救われますから。」
 これを聞くと秀吉は、機嫌を損ねるどころか、大声で笑ったという。

 ロレンソ修道士とは、盲目の日本人修道士で、もとは琵琶法師であったという。琵琶をかき鳴らしながら平家物語を説くようにイエスの福音を説き、日本語のできない外国人宣教師に変わってその力を大いに発揮した人物である。
 この話の出典は、現在調査中である。
 
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2007年09月19日

掃除当番をしながら考えたこと その2

 日本の学校では、一日の終わりに掃除をします。
 大掃除というのは、休みの前とか、学期の終わりとかにいたします。

 学校の始めにするのではないのですね。掃除はあくまでも、後かたづけの意味なのです。始める前に掃除をしてきれいになって学習を始めるものというのではないわけです。これって日本人のある精神性を表しているのかもしれません。

 何気ないことかもしれないけれど、これって面白い習慣だとおもうのです、でもちょっと不合理なような気さえします。
 夏休みの前にきれいに窓ふきをしても、休み中に汚れてしまうのは当然であまり意味がない無駄な行為ではないかと思うのです。それよりも夏休みがおわって新学期を始める前にする方が合理的です。

 「掃除文化」というべきものなのでしょう。
posted by mrgoodnews at 22:01| Comment(0) | 教育・学校・授業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

掃除当番をしながら考えたこと その1

 日本の学校では、授業が終わると生徒と教員が一緒に教室などの掃除をします。外国の学校ではあまりこういうことを生徒にはさせないということを聞いたことがあるのですが、これは日本の学校教育システムの中ではなかなかよい習慣だと思っています。

 今日も掃除をしながらいろいろと考えていました。

 生徒は義務的におざなりにすることが多くて、生徒にまかせてしまうとなかなかきれいになりません。ちょっと監視を怠るとおざなりに形式的にするだけなのです。
 生徒が掃除をするのは、義務だから、しないと先生に怒られるから、ざっとしたらいいのだと思っているフシがあります。
 教室をきれいにしたいからするというのではないのです。そこが悲しいところです。教室や黒板をきれいにするのはとても気持ちいいことなのに、それがわかっていないというか、そんなことどうでもいいと思っているのか、彼らにとってともかくやりさえすればいいのでしょう。

 考えてみたら、勉強するのも同じことが言えるかもしれません。義務だからする、しないと親に怒られるからする、試験でいい成績を取りたいからする、いい大学に入りたいからする……………。
 なぜ勉強するのかと聞くと、学ぶことが面白いからするとか、知的好奇心からするとか、学ぶこと自体の内在的モチベーションが希薄で、外在的なモチベーションばかりが聞かれます。

 日本語で学ぶことを「勉強する」といいます。中国人にいわせると、勉強という言葉は「無理にやらせる」というニュアンスが強いようです。
 わたしは学校ではこの「勉強」ということばは使いたくない言葉です。むしろ「学び」とか「学習」という言葉をできるだけ使いたいと思っています。
 確かに日本人がこれまでしてきたことは、学習とか学びとかいいにくいですね。「勉強」としかいいようのないことだったのでしょう。
 内在的モチベーションに基づく学習は少なくなってきているようです。
 ここに「学力低下」の根本的な原因が潜んでいるような気さえします。

 教室の掃除をするのは、教室をきれいにすることが気持ちがいいことだから、教室をきれいにしたいからするのであり、学習するのは、学ぶことが面白いことだからするというそれ自身が持つ喜びにつながるような動機付けを強化していく、そういう教育のあり方をもっと追求する必要があるのではないかと思います。

 
posted by mrgoodnews at 21:50| Comment(0) | 教育・学校・授業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月11日

わさびトーストがオススメです。

ここのところ、私の朝食は「わさびトースト」です。

少し暖めたトーストにマーガリンをたっぷり塗って、もう一度軽くトーストします。
そしてマーガリンが溶けたころにだして、わさび漬けを塗っていただきます。

これがなかなかおいしいのです。
「わさび漬け」はけっこう高いので、もっぱら100円ショップで見つけたものを使っています。

わさび漬けの辛みと味がマーガリンとほどよく解け合って、すっきり、しゃっきりとお目覚めに供します。

ぜひお試しあれ。

posted by mrgoodnews at 22:37| Comment(0) | 味のダイナミック・メモリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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