2008年05月07日

パラグアイで、引退した司教フェルナンド・ルゴ氏が大統領に

 4月22日の朝日新聞「ニュースの顔」に「パラグアイ大統領選を制したフェルナンド・ルゴ氏」が紹介されていた。

 「今日からはパラグアイはみんなのものだ」。選挙本部で国旗を振って喜びを表す支持者に向かって叫ぶと、顔をくしゃくしゃにして笑った。貧困と不平等との戦いを訴え続け、保守コロラド党の長期支配を打ち破った。
 南部イタプア県の農家に生まれた。小学校の教員免許を取得したが、直後にカトリック系の修道会の聖職者見習いとなる。77年に聖職者となり、エクアドルで布教活動をした。
 宗教活動と決別したのが05年。バチカンの許可を得ぬままに司教職辞任を表明、反政府デモなどの活動を始めた。貧困や保健衛生の不備に不満をつのらせる庶民の支持を得た。


 朝日新聞にはこのように紹介されていたが、5月8日付の「カトリック新聞」にも紹介されていた。

 バチカンは公式に大統領選出馬を承認せず、パラグアイ司教協議会も当初は同様の姿勢を示していたが、ルゴ司教は選挙前の支持率調査でもはじめからリードしていた。カトリック信者がおおい同国でのルゴ司教支持が堅調に高まる中,司教協議会は見解の開示を控えるようになった。
 ルゴ司教は2005年、サンペドロ教区司教を退任した。バチカンは同司教が大統領選出馬決めた時点で、同司教の司祭職執行を禁じたが、還俗を願う同司教の嘆願は却下された。
 一般メディアは、バチカンがルゴ司教の免職を検討する可能性を報じているが、駐パラグアイ教皇庁大使館はルゴ司教の引退司教としての身分には何の関わりもないとしている。


 さてここで問題は現教皇ベネディクト16世であろう。教皇はバチカンの教理聖省の長官をしていたときに「解放の神学」者たちを喚問している。教皇の政治的立場が問われることとなるだろう。

 以前、ハイチで元サレジオ会の司祭アリスティド神父が大統領に選ばれたことがある。このときも司祭職が停止され、さらにアリスティドは還俗して結婚したという。
 今回は司教という高位聖職者であるだけに、その反響は大きいであろう。
 貧困や不平等の問題に暴力的な手段に訴えずに取り組もうとする中南米の教会の姿勢に支持が集まっているということを意味しているのではないかと思う。
 このパラグアイの新大統領に注目したい。
posted by mrgoodnews at 09:13| Comment(2) | キリスト教の歴史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月01日

紅色の若芽と若葉が美しい季節

 今ごろ町を歩いていると紅色の若葉が目につきます。しだいに色は緑になってしまうので、この季節にしか見られない景色です。


レッドロビン その王者はなんといっても「レッドロビン」でしょう。これは「ベニカナメモチ」の亜種で生け垣用に改良されたものです。常緑樹なので新しく生えでた若葉が紅色となります。よく見ると今ごろ花をつけている木もあります。
 わたしの家の生け垣も、15年前に新築祝いとしてもらった「レッドロビン」と「ベニカナメモチ」がみごとな紅色の葉を茂らせています。


ベニガシワ つぎに「オオバベニガシワ」。これは落葉樹なので、枝から生えでた新芽が紅色の若葉となります。トウダイグサ科の木です。若い葉ほど紅色が濃くしだいに緑となっていきます。



アカメガシワ よく似た名前の木に「アカメガシワ」があります。これは若い芽が紅色です。実は葉が紅色なのではなく、わか芽に生えた星状毛が紅色なのだそうです。この毛が抜けると緑色になる。これもトウダイグサ科の木です。
 さらに調べてみると興味深いことがみつかりました。実は木の葉のもとの部分には蜜を出す腺があるらしく、ありがむらがっています。花以外に蜜を出すので花外蜜腺といっている珍しい木です。


ハゼの木? それから、この木は何という木でしょうか? うす紅色の若葉が鮮やかです。ハゼみたいなウルシみたいな葉です。

 この季節だけに見える紅色若葉の美しい木々の景色です。
posted by mrgoodnews at 14:29| Comment(0) | 野草・樹木・森・里山 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする