わたしは学校のクラスなどでする「協力ゲーム」の開発をしてきました。といっても過去にはまだ2つのゲームしか開発していませんが……………。
その二つとは
1.画用紙切り取りペア探しゲーム
2.6種類のTパズル組み立てゲーム
です。
これについてはまだ紹介したことがなかったっけ? いずれまた紹介することにしよう。
今回は「グループ脳トレ協力ゲーム」とでも名付けたらいいかもしれません。

ポスターに6列×5行=30の単語を記しておく。花の名や体の部分などともかくランダムなことばを選ぶといい。
そのポスターを2分間見続けてそこに書かれてあるものを記憶する。
時間が来たらポスターを見えなくして、記入用紙に覚えている単語を記入する。
4人のグループをつくり、グループで記憶している単語の数の合計を記録用紙に記入する。重複している単語は1個とする。

そこで、どうしたらグループで覚えている単語の数を増やせるかについて話し合う。
その話し合いを元に第2回目を行う。2枚目の単語群を書いたポスターを見せてまた2分間で記憶する。
あとはこれを繰り返して全部で5回行う。
こんな手順です。
5回全部が終わったら、記入用紙の右側のグラフに個人の記憶単語数とグループの合計の記憶単語数をしるして折れ線グラフに書きます。
そして、クラス全体でそれぞれのグループの第5回目の結果を発表します。
さらにグループでどのような話し合いが行われたかを発表します。
とくにいちばん多くの数を記憶できたグループの話し合い結果をきくといいでしょう。
協力するということがどういうことなのかをこの作業はよく示してくれると思います。
だいたいこんな内容がグループで話し合われると思います。
まず、覚える単語を分担することが話し合われるでしょう。4人だとちょっと分け方が難しくなっています。
次に、覚え方について話し合われるでしょう。頭一文字を覚えるとか、いや2文字がいいとか、やみくもに頭から丸暗記するのがいいとか、さらに関連づけたり、似たものを覚えていくとか、連想で物語を作るとかいう方法も出てくるはずです。たくさん覚えている人からその方法を教わるはずです。その方法を1回ずつ確かめていくかもしれません。
さらに再び分担の方法について話し合われるでしょう。よく覚える人はたくさん割り当てられるようになるかもしれません。
5回をしたら、たぶん全部を覚えることができるようになるでしょうね。
このゲームでは、課題を達成するために協力することの方法を学ぶことができます。
ここでは分担の方法や、記憶のしかたを教わるという所に「協力」の一つのあり方が見えてくると思います。
協力というのは、1+1=2+α(アルファ) という現象です。一人一人が持っている力を寄せ集めて、一人一人の力を単純に合計したものよりも大きくする、つまり+α(プラスアルファ)を最大にすることなのですね。
ときにαがマイナスになることもあります。対立したり、非協力者がいたり、足の引っ張り合いがあったり、そういうときにはマイナスになってしまいます。
作業が終わったあとに、このような「協力を妨げるもの」「協力を助けるもの」を生徒たちにあげてもらうのもいいと思います。
なお、この作業をPowerPoint のファイルに作成してあります。これを使うとポスターにする必要がないのでいいと思います。これも添付できるとよいのですが、ファイル量が大きすぎて添付できません。希望者は私の所へお申し込みください。個別にお送りします。
この作業をしてみて結果を報告してください。さらにこれを皆さんで協力して改良していきましょう。
このような協力ゲームを皆さんでも考えてみてください。
シンプルな作業で一人でするよりも協力したらずっとよくできるというような性質の作業がいいと思います。
posted by mrgoodnews at 15:32|
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科学のおもしろさ
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