2009年03月30日

いよさんと鶴見川の川沿いを散歩しました。

 いよさんと鶴見川を散歩しました。
 いよさんは「物忘れ名人」なので、どこへ行っても「ここは始めてきた」といいます。つまりどこへ行っても新鮮で、素朴に驚き感動してくれます。


鶴見川1 今日はあまりによい天気だったので、「こんないい天気の日に家にいるなんてもったいない」といよさんを散歩に連れ出しました。といってもほとんど車いすです。
 40分ほど歩いて(車いすを押して)鶴見川の川沿いに出ました。そこにあったサクラの下で記念写真です。このサクラはソメイヨシノではなくて何というサクラでしょうか。満開でした。



鶴見川2 こんな標識を見つけました。これによると鶴見川流域はバクの形に似ているのだそうです、しらなかった。


 こんな幟りも見つけました。どうやら空き巣防止の幟りのようです。
 私が興味を持ったのは上の方のイラストです。このイラストは左右を見渡している図ですが、さて、このイラストの示す人は空き巣なのか、それとも近所の空き巣防止のために監視している近所の人たちなのか、この図からはわからないのですね。

あきす でも人相から見ると、これは空き巣の方だと思うのですが、それだったらそうとほっかむりをするとかしてほしい。でないと、とても紛らわしいのです。そうおもいませんか?

 とまあ、こんな具合で散歩するといろいろなものを発見します、いよさんはその都度、驚き、感動し、不思議がってくれます。センス・オブ・ワンダーに充ち満ちているいよさんとの散歩はとても楽しいのです。
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合谷、手三里、足三里というツボの効用

 朝日新聞の「暮らしの風」2009.4月号に「健康のツボ」という記事があった。


ツボ1 そこには、花粉やハウスダストなどのアレルギーや風邪で鼻づまりを起こすときに、「合谷」と呼ばれる手のツボが症状の緩和に役立つとあった。
 これを聞いた妻がさっそく試してみたら「あ、きいた」というのである。妻は鼻づまりを起こしていたというのだ。
 あまりに嘘みたいな効き方なので、つい「ホント?」って聞いてしまったら「ウン」と応えた。どうやらホントらしい。


ツボ2 この本には、食欲不振に効くという「足三里」、免疫力や抵抗力を高める「手三里」というツボが紹介されていた。
 今度、必要なときに試してみよう。






ツボ3 ちなみに「合谷」でgoogle してみると、このツボの効用は、歯痛、眼病、かたこりというのと風邪のひきはじめにいいという記述があった。風邪のひきはじめにいいというのと「鼻づまり」にいいというのは共通点があるようなないような。
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2009年03月28日

崎陽軒「百々(もも)」をたべました。

 2月28日のブログで崎陽軒のお弁当「百々(もも)」を紹介しました。崎陽軒と高木学園女子校の生徒が共同開発したというお弁当です。


百百1 それが結構おいしいのです。量的にはちょっと少なくて不満でしたが、とてもかわいく盛りつけてあり、しかも味もなかなかのものでした。
 中に入っていたものは、鶏の唐揚げのレモン添え、卵焼き、こんにゃくとタケノコとにんじんの煮物、コーン入りコールスローサラダ、ピーマンとブナシメジの春雨炒め、シウマイ、シシトウ揚げ、それと大福2こでした。
 それぞれの総菜にちょっとした工夫がしてあり、かわいさとさっぱりした感じが、やはり女子高生が開発したものだと思わせます。

 私は横浜のシウマイ弁当は、駅弁でももっともおいしいものだと思っています。とくに甘辛く煮たタケノコとこんぶのつくだにと甘酢ショウガのせんぎりが好きなのです。
 これもなかなかのものです。主菜もさりながら、脇役の総菜がまたいい「百々(もも)」にはシウマイも2こはいっているし………。

 ところが問題はお値段です。ひとつ700円は女子高生のお弁当にはかなり高めです。お弁当だったら、500円以内におさえないと女子高生には手がでにくいでしょう。
 それと発売する時間帯です。私はこれを手に入れるためになんども売店に行って「百々(もも)はありますか?」と聞きました。どうも午前中の11時頃でないと手に入らないようです。
 とするとこれは女子高生のお弁当をねらっていないということになります。普通の人用のお弁当なのですね。

 それはそうと、3月31日までの限定販売ということなので、まもなく手に入らなくなります。それがちょっとさびしいというか………。
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2009年03月27日

「ところがところが」の「平戸旅ものがたり」

 ただし、この旅のみのりを吹き飛ばしてしまうこともあったのです。思い出しただけでもうため息が出てくるような失敗でした。
 それは私の大事な大事な iPhone が水につかって使えなくなってしまったということです。

 漁師体験をしたときのことです。生月島の漁港から10分くらいいった沖合で定置網を引き揚げることを漁師の皆さんとともに体験できたことは、すばらしいことでした。70センチくらいのブリやヒラメがあげられていました。ハリセンボンも上がってきましたが、これは役に立たないのかすぐに海に捨てられました。今はあまり魚が多い季節ではなく、9〜11月頃がもっとも漁獲量が多いとのことです。
 ただ波が2.5メートルくらいあって、結構船が揺れました。子どものころブランコにのっても酔ってしまう少年だった私は、船に弱いのです。場所を変えて2つ目の網を引き揚げるところに移動するあたりから、気分が悪くなってきたのです。生あくびをかみしめながら、早く岸に返らないかなということばかり考えていました。なんとか気を取り直してデジカメの写真を撮ることだけはできたのですが……………。

 3箇所の定置網をあげてから船は漁場を離れ一路港へ戻ることとなりました。水しぶきを浴びるからと船の後尾に座っていました。たしかにレインコートはびしょぬれとなりました。わたしは iPhone をレインコートの胸ポケットにしまいました。

 港について、すぐにレインコートを脱いでまとめておいてあるところに置いておきました。しばらくして私の大事な iPhone をレインコートの胸ポケットに置き忘れていたことを思いだし、脱いで置いたところに駆け付けたのですが………。
 そこにはなかったのです。どこにあるかとまわりを探したら、なんと大きな桶の中に水につけられていました。あわててレインコートを引き揚げたのですが、時すでにおそし。私の iPhone は水死でした。ああ……………。


iPhone1 私のiPhone には500曲くらいの音楽と100名くらいの電話やケイタイの番号がアドレスが入っていました。でもこれらは何とか復元できますが、この旅行で取りためた100枚以上のデジカメ写真は復活できません。これがもう立ち直れないほどのショックなのです。

 船酔いとこのショックの二重苦のために、わたしの食欲はまったくありませんでした。漁師さんたちの食堂で今あげてきた魚を漁師さんのおくさんたちがすぐに調理してくれるという最高の条件になっているのになんです。
 これも悔しかったし、悲しかった。最高においしいはずの魚が、おいしくないのです。食べられないのです。あ〜あ、思い出すことさえつらくくやしいのです。

 私のこのページと前のページには、写真が貼ってあってしかるべきなのにそれが溺死した iPhone 以外は全くないというわけもおわかりいただけたことと思います。
 わがいとしの iPhone に心から哀悼の意をささげます。
 
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平戸モニターツアー

 この3月23〜25日、2泊3日で平戸に行って来ました。ほんとうにいい旅でした。私の生涯でも最良の旅のひとつであったと思います。ぜいたくすぎる旅でした。
 
 そのよい旅だったことのわけをいくつか紹介しましょう。

1.平戸の魅力を充分すぎるほどに体験できたこと。ただの観光ではなく「体験としての旅」でした。どういう「体験」であったのかは少しずつ紹介できたらと思います。

2.たくさんのブログネタを仕入れることができた。これも旅の充実度を示す指標です。

3.平戸の人びととの心暖まる交流がありました。平戸の方に紹介されたコースが、平戸に住んでいる方たちにとって最上級の平戸の魅力を体験してほしいという願いのもとに組まれたコースであり、それを体験した私たちがそこで何を感じ、何を得たのか、どうしたらもっと良い旅となるかについてを平戸のコースを考えていただいた方々と分かち合うことによって、双方を豊かにできる交流をすることが出来ました。私たちは平戸の方々から、多くの贈り物をいただいたし、また私たちも平戸の方々に多くのものを分かち合うことによってそれに応えるだけの「恩返し」ができたと思います。

4.平戸でしか味わえない良きものが豊かでした。「勇魚とり」「オラショ」「かくれキリシタン」「漁師体験」「教会めぐり」「虫愛ずる神父」「鉄川与助」……………。

5.もう一度平戸を訪ねてみたいと思う旅でした。修学旅行で旅をすることについて、それを受け入れる現地の方たちにとって、その修学旅行を誘致する時のもっとも大きな効果は、またここを訪れてみたいと思う生徒がどれくらいいるかどうかによって、測ることができます。
 平戸は、今度は別の季節に、また恋人や夫婦や友だちとまた来てみたいと心から思います。
 短い期間に駆け足で通り過ぎてしまう修学旅行が一般的ですが、今度来るときはもっとゆっくりと来てみたい、もう一度あの光景を見てみたい、違う季節に見てみたい、違う人と見てみたい、それに今回いけなかった所も、もう一度来てみたいという気にさせる重要な要因です。
 テーマパークで、ディズニーランドだけが「ひとり勝ち」をしているのはまさにこの「また来てみたい」と思わせるからくりが潜んでいるのですね。

6.この旅のみのりのかなり多くの部分は、ガイドのボランティアをしてくださったかたによっています。旅をしている人とガイドの方とのふれあいも豊かでした。
 通り一遍のガイドではなく、心のこもった感動的な「ものがたり」が大変多く語られました。そしてガイドブックを読んでもどこにでも出てこない、そこに住む人だけがよく知っている、感動的な話しもたくさんされました。
 それでいて、それこそ私たちの知りたかったこと、体験したかったことに応えているのです。

7.10人の仲間といっしょに旅をしたのですが、このメンバーにも恵まれました。旅はコミュニティをつくるのですね。

 以上この旅が、いかによい旅であったかが少しでもご理解いただけたら幸いです。これだけの条件が揃う旅は、もう2度とないだろうと思います。

posted by mrgoodnews at 00:29| Comment(0) | こんなところに行きました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月23日

禁煙とおもしろキャンディの妙な取り合わせ

 私は、昨年のクリスマスから、40年間吸い続けたタバコを禁煙している。別に大決心をして禁煙しているわけではなく、風邪をひいたのを機にやめてみるかと思い立ってやめた。いまのところやめることができている。
 前もそうだったが、パソコンに向かってなにかをしているときとお酒を飲んでいるときにタバコを吸いたくなるのだが、パソコンに向かうときにはあめ玉をなめることにしている。
 そのせいか、あるいは学校の仕事を辞めたことのせいか、30年間維持し続けた65〜67キロの体重が70キロに増え、ベルトの穴がひとつずれた。


キャンディ1 さて話しはダイエットの話しではない。あめ玉の話しである。いろいろなあめ玉を代わる代わるなめているのだが、先日おもしろいあめ玉を見つけた。
 そのアメは「ポンとでてくるフルーツ玉キャンディ」とかいうネーミングで、製造はライオン菓子株式会社である。ライオン菓子といえば「ライオネスコーヒーキャンディ」とか「ライオンバターボール」とかいう定番商品でよく聞く名前である。

キャンディ2 このキャンディがおもしろいのはその包装である。一個に一枚の包装がしてあるのだが、この包装を横からつぶすと、ポンと音が出てフルーツ玉が飛び出してくるのである。その音がまたいい。あめ玉の好きな母のいよさんもビックリ。
 さらにあめ玉もゆず、りんご、マスカット、オレンジ、ピーチ、いちご、レモン、グレープの味がして、結構おいしいのである。「一粒にレモン1個分のビタミンC」とかいうのもうれしい。ただ残念なことに私の好きなグレープフルーツ味がない。いずれもホンモノのフルーツよりもずっとそのフルーツの味がするのである。香料のなす技であろう。

 私の友人に香料の会社に勤めている人がいる。かれが豪語するには、すべての食品やフルーツの味を香料で人工的に合成することができる、しかもホンモノよりもホンモノらしい味と香りをつくりだすことができるということなのである。彼の顔を思い出した。
posted by mrgoodnews at 00:53| Comment(0) | 私の体験から | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月21日

「祈りはセラピーなのだ」ということをわからせてくれた本のおすすめ。

 1週間くらい書き込みをしなかったら、アクセスががくっと減るのです。ちょっと怖い感じです。
 こういうときのわたしの状態は、ネタがなくて苦しんでいるのか、なにか締め切りの迫った、あるいはすぎた仕事を抱え込んでいるのですね。
 あ、それからちょっとまとめたり調べたりしなければならないネタばかりの時も更新が少なくなります。


祈りセラピー1 先日四谷のサンパウロによって、こんな本を見つけました。
 その本は「祈りセラピー」(キース・マククレラン著、R.W.アリー絵、目黒摩天雄訳 サンパウロ刊)です。
 文庫本サイズのイラストの入った絵本風の「祈りについて」の本です。

 この本の中味も興味があったのですが、わたしが興味を持ったのは、訳者でした。
 この方は名前に特徴があるから、よく覚えているのです。40年ほど前に大阪教区で「雑魚」というミニコミ誌を作られていたかたでした。軽妙な文体が印象に残っています。
 そしてさらに次に出会ったのは、室蘭のカトリック学校の校長先生からの電話でした。
 この本で3度目の出会いとなります。でも一度も実際にはお会いしたことがありません。

 この本の「まえがき」に書かれていることをそのまま紹介します。

 おだやかな心と安らぎを望んでいない人はひとりもいません。けれども、現代の多くの人は祈ることをできないと思っています。自分の周りにある祈りのチャンスに気がつかないだけなのかもしれません。私たちはだれでも祈りのタレントを預かっているのです。
 ベネディクト会士キース・マクレラン師の「祈りのセラピー」は、簡潔な言葉で長年の知恵を提供し、私たちを励ましてくれます。
 真の祈りは、有機的なものです。―それは私たち自身の生活、人柄、必要、リズムから生まれ成長するのです―。毎日、そしてすべての時間は祈りのチャンスに満ちています。これらの時間をうまくつかめば、とても豊かな可能性に向かって自分を開くことができます。しかも、それがとても効果的な癒やしとなるのです。
 本書を通して「ふるさとへ帰りたい」とねがうあなたのこころが「ふるさとへの道」を見出すことができますように。



祈りセラピー2 この「まえがき」は祈りに対する何よりもの「導入」になるに違いません。
 わたしはこの本のエルフ(妖精)のイラストはあまり好きではないのですが、ここに書かれている祈りについての35のメッセージはとてもよいと思います。

 本の裏表紙に書かれていうるメッセージもなかなかいい。

 祈りは特別な人のものではなく、「あなた」のものです。本書「祈りセラピー」によって一瞬一瞬が、そして日々のすべての出来事が祈りのチャンスであることがわかります。
 簡潔に記された知恵の言葉は、ユーモアあふれるエルフ(妖精)のイラストとあいまって、心をなごませ、日々の暮らしを豊かにするたすけとなることでしょう。


 これで、この本が読みたくなり、祈りを生活の中に取り入れていくことになったら幸いです。
posted by mrgoodnews at 12:09| Comment(1) | 詩、歌、祈り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月14日

「亭主関白」とは「家庭内の天皇である妻を補佐する地位」

 生活にゆとりのあるわたしは丁寧に新聞を読んでいるので、このブログにも新聞からの引用ネタが多いのを気づいておられる方も多いだろう。
 でも、わたしは決して引用だけで終わらさないようにしている。わたしの感想や意見とか、追加の知識とか、インターネットで調べた結果など、自分なりにその知識を敷衍して書いているつもりである。

 3月11日の朝日新聞夕刊「窓」の「亭主関白」という記事は傑作であった。

 ここでいう「関白」は、家庭内の天皇である妻を補佐する地位をさす。「いかにうまく妻の尻に敷かれるか」を日々研究している。

 全亭協(全国亭主関白協会)が提唱する夫婦円満の極意のひとつは「愛の三原則」。
 ありがとうをためらわずに言おう。
 ごめんなさいを怖れずに言おう。
 愛してるを照れずに言おう。
「実行すれば、晩酌の発泡酒が普通のビールに変わるなど次々に奇跡が起こる」と天野会長は笑顔で語る。

 もう一つの極意が「非勝三原則」。夫婦げんかの際に、「勝たない、勝てない、勝ちたくない」。妻は絶対あやまらないもので、反論すれば、昔のことを蒸し返される。亭主が負けるのが鉄則だそうだ。


 この全亭協のホームページを見たら、「亭主サミット」なるものの決議がでていて、それによるともう一つ極意があるという。

 夫婦ウル・オス三原則
 「しゃべる」「たべる」「ふれる」

 それぞれに英文があった。

「愛の三原則(心は入れなくていい。気持ちは後からついてくる)」
 Say 'Thank you' without hesitation.
Say 'Sorry' without fear.
Say 'I love you.' without shame.

「非勝三原則(夫婦げんかの際の夫のこころがまえ)」
I won't win. I can't win. I don't want to win.

「夫婦ウル・オス三原則(冷えつつある夫婦の絆を復活する)」
I talk with my wife.
I eat with my wife.
I touch my wife.


 ところが、わたしのブログに似たようなことを紹介した記憶があるのだが、それがいつどこで何を紹介したのかを思い出せない。キーワードは「亭主関白」ではなかったようで、これで検索しても出てこない。はて何がキーワードであったのか?


posted by mrgoodnews at 16:01| Comment(2) | 福音 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「数学の日」にちなんで思い出したこと

 今日3月14日は、朝日新聞 BE on Saturday の日野原重明氏の文章によると「数学の日」なのでそうである。なぜこの日がそうなのか、すぐにピンと来る人は多いと思うが、円周率 3.14 にちなんだものである。
 この文章を読んで、高校生時代の数学の授業を思い出した。

 わたしはあまり数学は得意ではなかった。嫌いではなかったが、試験であまりいい点が取れないので、苦手意識を持っていた。
 そんなわたしが、ある日数学の予習をしていて、ある問題を独力で解くことができた。その問題は次の授業でやる問題である。
 数学の先生は、なぜか「カレーパン」というあだ名のある先生で、かれは「だれかこの問題を解けたやつはいないか?」ときいたので、わたしはすぐに手を挙げて黒板の前に出た。
 カレーパンはわたしが出てきたことにちょっと意外そうな表情をみせていたのをわたしは見逃さなかった。

 その問題は、空間幾何学だった。この分野は今は受験数学からはずれているとか。「三垂線の定理」を使って解く問題であった。
 わたしは、黒板をいっぱいに使って、解法を書き、ちょっと得意げに手をはたきながら黒板から席へ戻った。
 するとカレーパンは「この証明は失敗だ」といって「もっといい解法はないか」ときいたら、数学のよくできるやつが黒板の前に出て、私が書いたものを消して、10行くらいで解いてしまった。こういうのをスマートな解法というのであろう。

 わたしはちょっとした屈辱感を味わった。せっかく問題を自力で解いて、勇気を出して前に出て黒板いっぱいに解法を書いたのに、これを「証明の失敗だ。もっといい解法はないか。」といって数学のできるやつにそれを解かせるのは、数学の得意でないわたしに、ますます苦手意識を植え付ける以外の何ものももたらさないだろう。
 ここは、この証明をしたわたしを「よくできた」と誉めるべきであったと思う。そしてその上で「ほかの解法はないか」と他の生徒に聞くべきであった。
 たしかにその解法は10行くらいで終わるスマートな解法であったろう。でも黒板いっぱいを使ったわたしの解法はスマートではなくてもまちがいではないのだ。

 これは少なくても数学の教員がするべきことではなかったと、教員になって思う。あそこでわたしを誉めていたら、数学の苦手意識は消えてしまったかもしれないからである。

 書きながらもちょっと憤慨してしまった。
 
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2009年03月11日

四旬節黙想会の西神父さんの講話

 カトリック教会では、今ごろの復活祭前の40日間を四旬節といい、四旬節黙想会を行うところが多いようです。
 わたしの教会でも先週(3月8日)に黙想会を行い、イエズス会の三浦神父さんをお呼びして講話を伺いました。これについてはまた後ほど報告できたらと思います。

 今日のブログは、うちの教会ではなく、大阪教区の高槻の教会の黙想会の紹介で、指導者は神言会の西神父さんでした。前に西神父さんは「晴佐久神父とならんでもっとも説教のうまい司祭」と紹介したことがあります。
 この黙想会講話がなんと、「こころのさかば」というブログに詳しく報告されているのです。これが実にいいので、思わず紹介したくなりました。

 ここにあります。多少長いですが、ぜひ読んでみてください。
 「こころのさかば」さん、講話の紹介をありがとう。
posted by mrgoodnews at 12:24| Comment(2) | 福音 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

いよさんを夢中にさせるパズル その2 


キューブ1 いよさんを夢中にさせるものをもうひとつ見つけた。
 これはいつどこで買ったものかは覚えていないし、何という名前のおもちゃであるかも覚えていない。たしかどこかにこれのパッケージがあったと思うのだが、見つけたらまた紹介することにしよう。



キューブ2 これは6つの写真のようなパーツからできていて、これを組み立てて立方体をつくるというものである。素材はスポンジをちょっとかたくしたもので、軽い。
 6つのパーツはシロと赤とグレーの3色で、このうち、シロと赤は同じ形で、グレーだけほんのちょっと異なっている。
 これをやればやるほど、よくできていると感心するのである。

 これも、4歳児からとある。いよさんの知能はどうも4歳児なみらしい。

 何とかはめ込んでいるうちに完成するが、グレーのパーツの使いどころを間違えると完成しない。このあたりはいよさんには難しいが、それでも4回試みるうちに2回は完成まで辿り着く。うまくできないときはパーツを全部バラして最初からやり直しなさいということにしている。
 
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いよさんを夢中にさせる Ravensburger のジグソーパズル

 まもなく90歳のいよさんの楽しみは、かつては歴史小説であり、刺繍であった。歴史小説のおきにいりは吉川英治の「宮本武蔵」と司馬遼太郎の「龍馬が行く」である。まえに「いよのボロボロ本」というので紹介した。

 ところがこのところついに本も読まなくなり、刺繍もしなくなった。記憶障害になってこれらはおもしろくなくなってきたのであろうか。
 それで、いよさんが自分一人で楽しめる遊びをいろいろと探している。


ジグ2 ひとつ見つけたのは、ジグソーパズルである。しかも幼児用のジグソーパズルは結構夢中になって行う。本人も「こういうのは大好き」と言って喜々とはめこんでいく。
 それで今度はジグソーパズルを探して、いろいろなものをやらせてみた。
 日本製のおもちゃ屋で売っているもの、100円ショップで売られているものなど……。でもこれらはどうもディズニーとかポケモンとか、アンパンマンとかいうキャラクターものでいよさんは今ひとつ乗らない。


ジグ1 やっと見つけたのが Ravensburger とかいうドイツのおもちゃの会社が作っているものであった。「動物園」と「ノアの箱舟」を高島屋で購入した。これが結構いよさんのお気に入りとなった。ひとりでやっていて、なんとか完成までこぎ着けられるというものである。4歳からとあるこれはいよさんの能力にもあっている。絵も楽しいし、ジグソーの切り口もよくできていて、完成したときの充実感もあるようだ。


ジグ3 幼児向けと高齢者向けとは楽しみ方の違いがあるような気もするが、結構共通点が多い。この分野、つまり高齢者用のパズルみたいなものにおける研究がもっとなされていいとおもっている。わたしもささやかながら、いよさんを「実験台」にして研究しているつもりである。いよさんには「わたしゃモルモットじゃないよ」と言われそうだが………。
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2009年03月09日

「5本の樹」キャンペーンに共感。


5本の樹 前述の大成建設の工事現場のパネルは、積水ハウスの「5本の樹」キャンペーンらしいということがわかりました。

 よくみると、そこに「5本の樹」キャンペーンについて表現してあるパネルがあって、それに興味を持って調べてみたらわかったものです。
 つまり、あれらの鳥や蝶や実のなる樹は、この「5本の樹」キャンペーンの考え方にそって選んだというわけなのでしょう。

 それにはこんなことが書いてありました。

 「5本の樹」は自然と語り合う庭造りのための積水ハウスからの庭木提案です。
 昔からなじみの深い日本の在来種にこだわり、鳥や蝶などのさまざまな生き物たちが喜んで集まる翠や花に「3本は鳥のために2本は蝶のために」という想いを込め「5本の樹」と名付けました。


 日本の在来種であるというところが気に入りました。鳥や蝶を呼び寄せる樹なら、別に在来種でなくてもよさそうな気がしないわけでもないのですが、あえて「在来種」にこだわるところにこのキャンペーンを企画した人たちの「意地」を感じます。

 このキャンペーンのホームページを調べていたら、「5本の樹野鳥ケータイ図鑑」というケータイサイトを発見しました。野鳥だけでなく蝶や樹木などの検索もできます。樹木は葉や花、実からも検索ができるのでとても便利のようです。散歩や森歩きの携行必需品となりそうです。
 


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工事現場のフェンスに書かれる Good News とは?


アゲハ 清泉女子大学に行こうと品川から五反田に向かって歩いていたときに、歩道横の大成建設のマンション工事現場の白いフェンスにこんな写真(or 絵)が書き込まれていた。





カケス なかなかセンスある写真だと思った。
 それと同時になぜこれらの鳥や虫や樹が取り上げられたのか、その選択基準はなにかという疑問が浮かんできた。
 ここに選ばれた写真は、鳥ではカケス、虫ではアオスジアゲハとクロアゲハ、樹木ではコブシ、クヌギ、イロハモミジ、ヤマザクラ、ガマズミなどであった。


こぶし いろいろ推測するに、ふだんわりと目にとまっているが名前を知られていないということ、そして色鮮やかさがあることがきじゅんになっていそうである。

 そういえば以前「酸化チタンのエコパネル」というのを紹介したこともあった。

 こういうところに何を表現したらいいのか、ただきれいな画像というだけではないメッセージを持ったものを表現すべきであろう。そしてそのメッセージとはなにか。どのような特徴を持ったメッセージなのか。
 歩道を歩く人びとがこのメディアを見て、何を感じるのだろうか。なにかほっとする画像や文字、メッセージ。あるいは知って得をしたというような情報。この看板の虫や鳥や樹木は、この知ってよかった情報なのかもしれない。

 こんなところからも Sense of Good News(福音のセンス)について学ぶことができるのである。
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母のみけんのしわの語るもの


いよしわ 89歳の母いよさんがときどき、眉間に深いしわをよせて、ふさぎこむことがある。
 そのときの「みけんのしわ」がある幾何学紋様を描くことに気づいた。これが結構美しいと思うのは、「あばたもえくぼ」と同じような現象なのか。
 いよさんが89年にわたって生き抜いてきたことの証なのかもしれない。この中のいくつかはわたしたち子どもたちが刻み込んだしわなんだろうなと思うと感慨深い。

 こんな写真をここでだすことに、いよさんはもとより家族からの抵抗もあったが、思い切って出してみることにした。

 これをご覧になる方はこれを見て何を感じられたであろうか?
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2009年03月06日

ランゲージ・アーティスト イチハラヒロコの極太ゴシックの世界 


イチハラ1月21日の毎日新聞企画特集「おもいやり」にランゲージ。アーティストのイチハラヒロコさんの作品がたくさん掲載されていた。
 この人何ものかとちょっと調べてみたら、これがなかなかおもしろい人なのである。


イチハラ2 この企画特集では、見開き2ページのイチハラヒロコさんの作品紹介とともに窓にある「思いやり」をテーマにした「珠玉のシリーズ」も掲載されていた。
 この書体はたしか、イワタ極太ゴシックではなかったか? 今写植文字見本帳が手元にないので、確かめられないのだが……。
 このなかみの言葉がまたいい。ふだん何気なく使う言葉をこのように極太文字でくろぐろと書くとなにやら荘厳な雰囲気に包まれ、独特の味わいを生じる。


イチハラ3 ところで3月5日の朝日夕刊に「イチハラヒロコ展−王子さまが来てくれたのよ、世界でいちばん幸せよ。」の案内がでていた。鎌倉山の鎌倉画廊で4月25日まで開催しているそうである。

 「愛と笑い」をテーマに、短い言葉で心の内側をストレートに表現する現代美術家。シルクスクリーンで白地に黒いゴシック体を刷った大小20店を紹介する。気になったことを書き留めたノートから厳選した言葉は,ドキッとしたり、うなづいたり、みる人それぞれに鋭く迫る。ユーモラスかつシニカルに恋の行方を指南する「恋みくじ」(1回100円)も設置。

 この人のホームページには、しょうもなく長い名前の著書も紹介されている。

 こんどこの個展にいってみようと思う。そうしたらまた報告することにしよう。
posted by mrgoodnews at 12:35| Comment(0) | ことば | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

imagine YOKOHAMA のブランディングメンバーボランティアに応募しました。

 昨日の新聞に「横浜レンガ通信」なる新聞がおり込まれていました。発行は横浜市広報課となっています。
 見出しには「募集します!横浜大好き人間 −イマジン・ヨコハマスタート」とありました。これは「横浜の都市ブランド」を作っていくプロジェクトなのだそうです。

 そのなかに「ワールドカフェ」と「市民つながりインタビュー」という企画があって、これがおもしろそうなので、応募することにしました。

 「ワールドカフェ」とはカフェのようなリラックスした空間でお互いの意見を共有しながら会話を深めていく手法。
1.1テーブル4〜5人で対話しながら、思いついたアイディアや言葉を模造紙ふうに自由に書き込む。
2.一人が残り、他のメンバーは別のテーブルにうつって話し合う。
3.残った人はあたらしいメンバーに今までの会話の内容を説明する。
4.このプロセスを何度か繰り返した後、最終的に意見を集約して全体でイメージを共有する。
 「イマジン・ヨコハマ」では日本最大規模の1000人が参加して行われます。「市民一人一人のバラバラの考えの脳がつながりあって、ひとつの仮想的な脳を作るのがワールドカフェの仕組み」とは、ワールド・カフェのプロデューサーの香取一昭さん。


「市民つながりインタビュー」は「ワールドカフェ」に参加した1000人が地域や職場、学校に戻って、横浜への思いや未来の理想像について5人以上にインタビューを実施。その5人が更に新たな人へとインタビューを展開することで連鎖的につながり、数万人の意見を求めていきます。
 このインタビューをプロデュースする松瀬理帆さんは「インタビューというと難しく考えがちですが、スクリプト(台本)に沿ってすすめていくので、特別な準備もいらずにだれでも気軽に参加できます。1対1で相手のすばらしい体験やその背景にある思いに丁寧に耳をかた向けながら、リラックスしたムードで自由に対話をすすめていきます。


 わたしは実はこういうのがとても好きで得意だとひそかに思っています。特に私の持つアイディアを出してそれを発展させていく能力を試してみたいと思って応募しました。
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2009年03月04日

伴風花の歌はなかなかいいと思う。

あたらしい朝があなたにくるたびに
世界を愛せる空気をあげたい


この歌を読んでどう感じますか?

 これは3月1日の毎日新聞「愛の歌を読む 東直子」で紹介されていた歌です。
 それには、次のような解説がありました。

『すっとあなたが好き』という、恋の詩歌集の中の一首で、長い片恋が実った場面に置かれている。たった一人の恋人に贈った美しい歌だが、この世界で健気に生きるすべての人に向けてささげたい一首でもある。


 「伴風花」で検索するとこのひとのブログに行き当たる。そこにこの人の作品がいくつか掲載されているのがうれしい。
 この『すっとあなたが好き』をすぐに図書館に予約しようとしたが、横浜市図書館には蔵書なかったのが悲しい。

 この人の歌集「イチゴフェア」の帯にはこんな歌もあるという。

不規則な寝息に鼻を近づけるしらない町の雪の匂い、だ

歯みがきをしている背中だきしめるあかるい春の充電として

別々の物語よむ夕暮れも足のおやゆび触れさせておく

階段を降りかけてふとくちづけたあの朝のさきにこんな日がある

すこしだけ激しく泣いた 過ぎ去った二人の優しい時間のために


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2009年03月02日

「咲」と「笑」もとは同じ古字からきていた。

 毎日新聞の日曜版「世界遺産の旅 清水寺」を読んでいたら、森清範貫首(今年の漢字を書く人)がこんなことを書いていた。

「咲」は「わらう」とも読みます。冬眠っていたものが咲く。これが春ですわ。


 そこでさっそく「咲」という漢字を広辞苑で調べてみた。そうすると

1.花がさく。
2.わらう。=笑。「戯咲・一咲・言咲」

「笑」の古字を書き誤ったもの。古来中国では「わらう」の意味にしか用いない。咲の古字は、「鳥鳴花咲=鳥なき花わらう」という慣用句から、日本で「さく」意に転用されたもの。

 というふうにあった。
 ところで、こんどは「笑」という字を調べてみた。

 長澤規矩也監修の「明解漢和辞典」によると

1.わらう
2.えむ
 イ.にっこりする
 ロ.花のつぼみが開く
 ハ.実が熟してわれる


となっていた。
 
 なるほど。「咲」も「笑」も意味は同じで、「花が開く」からきていて、ともに笑うという意味ももっていると言うことだ。
 しかし、どうもこれはだれか漢字を日本に持ち帰った人がうつし間違えたことから来るようである。

 清水寺の森貫首が、清水寺の魅力を、中国の宋代の画家郭煕が山を描く心がけで詠った詩を紹介していた。この詩がとてもいい。

 春山淡冶(たんや)にして笑うが如く
 夏山蒼翠(そうすい)として滴る(したたる)が如し
 秋山明浄にして粧う(よそおう)が如く
 冬山惨淡として眠るが如し


 これは清水寺だけでなく、日本の四季の山はいずれもこういう感じを持っているということだと思うが……………。







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