なんでこういう図柄になっているのかは、壱岐の鬼凧の説明を読んでわかりました。
昔、昔その昔,壱岐の島に多くの鬼が住んでいて悪事の限りを尽くしていました。そのうわさは都まで伝わり、百合若大臣という立派な武者が鬼退治に立ち上がりました。壱岐に上陸した百合若大臣は噂に違わぬ強さで、とうとう鬼の首を切ってしまいました。その首は空高くに舞い上がり、落ちてきて、百合若大臣の兜にかみつき、息絶えたとつたえられており、これらの伝説を図案化した凧が「鬼凧」となりました。壱岐では今でも「鬼凧」をあげて百合若大臣の強さを思い出し、島に鬼が戻ってこないように願っているのです。
ところで五島の「バラモン凧」についてはこう説明がありました。
バラモン凧は五島に古くから伝わる大凧の名称で、バラモンとは地元の表現で「活発で元気のいい」とか「荒々しく向こう見ず」という意味があります。絵柄には鬼に立ち向かう武士の兜の後ろ姿が描かれており、「裏兜」と呼ばれるもので、敵に背中を向けない勇者の姿を表しているといわれております。バラモン凧は遣唐使や倭寇にゆかりのある地域に限られているところから、倭寇がもたらした可能性が強く、距離を測ったり、風向きを調べたり、なにかの合図のために掲げられたものではないかといわれております。
という説明がありました。微妙に違っているところがまたおもしろい。
ところがこれを作ったのは、いずれも「福祉の里 松浦作業所」という松浦市の福祉作業所でした。これを買ったところが、平戸観光協会直営のおみやげ店であったからかもしれません。