2011年03月31日

東北地方太平洋沖地震追善供養 復興祈願祭(鎌倉)

いかにも古都鎌倉そして宗教都市鎌倉らしい企画です。でもこれって画期的なことのような気もします。

鎌倉で「東北地方太平洋沖地震追善供養 復興祈願祭」を超宗教、超教派で合同祈願祭をするというのです。
仏教、神道、キリスト教(カトリックもプロテスタントも)も集まります。
十二所の英神父も加わるとか。

ときは震災1か月後の4月11日、2時半八幡宮に集まって合同で祈祷して、義援金托鉢しながら若宮大通りから由比ヶ浜まで行き、そこでまた海に向かって祈祷するというプログラムです。

そういえば鎌倉はこのところ観光客が減って、閑散としていますが、こんなイベントをして盛り上げようとしているのかもしれません。

どこを探してもこのイベントについての公式ホームぺージがまだないのです。あるのはツイッターだけでした。
「Pray from Kamakura」というのがスローガンらしいですが、主宰者は誰でどういう人たちがこれを企画しているのかもよく分かりません。
友人の一人がこれの企画に加わっているというので、デマでもエイプリルフールでもないようですが、4月1日に公式に発表するらしいです。

しかし、これは参加するに価値ある運動だと思います。私も行こうと思っています。


posted by mrgoodnews at 12:19| Comment(1) | 詩、歌、祈り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

吉川英治「高山右近」の痛快さとはがゆさ

吉川英治が高山右近を主人公にした小説を書いているとは知らなかった。これはおもしろそうと読み出したら、期待通りおもしろかった。吉川英治ならこそのあとを引くおもしろさである。

「高山右近」は著者にとって戦後の沈黙を破る最初の新聞小説であった。大衆文壇の大御所が数百万の読者のまえにどういう題材を出すのか、緊張と期待が大きかった。
当時(昭和23年)の日本の世相を想うとき、高山右近は歴史の睡りから呼び醒ますべき人物であった。
切支丹大名として異端視された右近を見直すときは来ていた。開巻第一、著者は16歳の右近を登場さす。しかも戦国の世では破格の“自由都市“堺において、雄渾な序曲である。

永禄11年、畿内では三好一党の時代はおわり、代わった松永久秀も安定政権ではなかった。前年美濃の斎藤龍興を仆した織田信長が京師にまで勢威を張ってきた。わけて木下籐吉郎は、その尖兵である。
掌をさすような時代描写は圧巻であるが、「高山右近」の執筆動機のひとつは、戦後の乱脈な男女関係にあったようである。右近の若く未熟な心もまた、清純な町娘お由利と爛熟した歌い妓のおもんの間で激しく動揺し、暴走する。


以上は、講談社吉川英治文庫所収の文庫本の表紙に書かれていた内容紹介である。

この小説は、右近の16歳から19歳までの青春の恋を描いている。右近はもちろんすでに洗礼を受けていてキリシタンではあったのだが、それよりもこの時代を放浪徘徊していた一人の青年像として描かれている。

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posted by mrgoodnews at 11:22| Comment(0) | 本、映画など感動のメディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月30日

萠出浩さんとお楽しみ科学じっけん出前屋

萠出浩著「気分はアルキメデス」(仮説社刊)を読んだ。おもしろかった。世の中にはこういう人もいるんだと感動した。

この人は「お楽しみ科学じっけん出前屋」である。科学のおもしろさを出前することを仕事にしている人である。
青森県東北町にすんでいる。そこで「科学で町おこし」なることを企てている。
「おもしろ科学たんけん工房」も顔負けの出前メニューの多さである。

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posted by mrgoodnews at 18:08| Comment(0) | おもちゃ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月29日

大津波と「風・僕の神様」

2009年夏の「宗教倫理教育担当者ワークショップ」でこの歌が紹介された。

「風(ふう)」という歌手の歌で、旅行でスマトラ沖の津波に巻き込まれて家族を亡くした少年の心を歌ったものである。

今回の大震災で思い出したので、YouTube を探してみたら見つかった。
背景の映像は東北関東大震災に変えられている。これがまた強烈である。

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2011年03月26日

明光義塾のちらしの効果

3月24日の新聞折り込みに明光義塾という予備校のチラシが入っていた。
これがけっこうよくできていて、つい妻と一緒に見てしまった。
こういうちらしである。

私はこれを以前駅のポスターで見たことがあった。あのときも「なんだろう?」と近づいてみたのである。
「なんだ、全国展開の予備校の広告か。」と思いながらもならんでいるダルマを見ていく。

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posted by mrgoodnews at 10:13| Comment(0) | 町・風景・自然 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月25日

いよさんの朝「起きて起こして」

私の母のいよさんは91歳。記憶障害があって3分前のことはきれいに忘れてしまうけれど、とてもかわいい自慢の母である。
私は今この母と一緒に寝ている。いよさんはベッドで私はその下に布団を敷いて寝ている。

朝7時になると、わたしはいよさんに「ねえ、いよさん、7時だよ。起きて起こして」と頼む。私はいよさんに手を引っ張ってもらって起こしてもらうことにしているのだ。
こうたのむと、いよさんは「あいよ」っていって起き上がり、ベッドを降りてよろよろしながら私の両手をつかんで引っ張って起こしてくれる。
「よろけてたおれそう」なんていいながらも「よいしょ」といって私を起こす。
わたしはおこされながらも実はしっかりといよさんを倒れないように支えている。

なぜか、ちっともいやがらなくて、むしろうれしそうに起こしてくれる。
91歳の母が64歳の息子を朝、手を引っ張っておこす家などどこにもないだろうなとおもうけれど、いよさんは完全に私の子どもの頃こうやって私を起こしたあの時に戻っているのだろう。
私もこのときだけは母に最高に甘ったれていることになる。マザコンなどと言わば言え。

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posted by mrgoodnews at 13:46| Comment(1) | 母の「介護」体験 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月24日

「少年讃歌」にアルキメデスの揚水機

「少年讃歌」という文庫本を読み終えた。
天正遣欧使節の4人の少年たちがヨーロッパ各地を訪問しているとき、スペインのトレドである大仕掛けの工事をトゥリアノというイタリア人の設計士に案内されて見に行った。こういう記述がある。

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posted by mrgoodnews at 20:22| Comment(0) | 科学のおもしろさ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月23日

大船渡の山浦玄嗣さんと熊谷雅也さんはご無事でした。

今回の震災で大船渡に住む山浦玄嗣さんと熊谷雅也さんの安否がとても気になりました。

山浦さんは大船渡の医師で「ケセン語訳聖書」の制作者として有名です。かれの「父さんの宝物」はわたしの宗教教育についての考え方に大きな影響を与えてくれました。この人がカトリックなんだということは私に大きな希望と誇りを与えてくれたものです。

熊谷さんは、大船渡の印刷会社の社長さんで、山浦さんの著書を出版するイー・ピックスというローカルな出版社も経営されています。
熊谷さんとは、一昨年だったか仙台で行われた SIGNIS Japan の 「教会とインターネット」セミナーでお会いしました。この出版社は私の友人の坂本陽明神父の本も出版されているということでまたビックリしました。

最初は google で「山浦玄嗣、地震」で探したら twitter が検索で引っかかり、さらにそこから 「google person finder」に安否情報がのっていてお二人とも無事であることが確認されました。
お二人は日本のカトリック教会における「たからもの」みたいな人物でだと思っていたので、涙が出るほどうれしかったです。

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posted by mrgoodnews at 10:39| Comment(2) | 福音 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月22日

聖心会の Sr. 鈴木秀子さんのメッセージ

これもチェーンメールの如く、各種メーリングリストの中を流れている goodnews だと思います。

とくに子どもたちが震災関連のテレビ報道を見続けることの問題点の指摘は参考になります。



もしや、どこかでもうご覧になっているかもしれませんが、友人からの転送メールを転載します。
聖心会のSr.鈴木秀子のメッセージです。

大人たちへ
こうした自然災害を乗り越える過程は長い過程です。自分自身に対して、以下のことを大切に。

不安はしばしば、生理的にも心理的にも軽い興奮状態を引き起こします。
これによって、不必要に感情があふれだしたり、いらいらしやすくなったりします。

一 見、いつもよりも動けそうに思えて動いてしまうことで、知らぬうちに身体的な疲労が蓄積したりします。
今はそんな自分に「落ち着こう」と声をかけてください。自分を守るために大切なことです。
自分をこうして守ることが周りにいる人も安心させます。

* テレビの映像はあまり長時間続けて見ないことをおすすめします。
インターネットの文字情報やラジオの声からの情報に切り替えるように意識してください。
目からの情報は思いもよらない衝撃を心に与えます。
特に子どもには気をつけてあげてください。こういう時期にアニメや映画をみるなんてと思われるかもしれませんが、時々はそういうものをみることを許してください。もちろん、情報は必要です。
映像なしで得るか、短時間でやめて横になったり、別の作業をしたりしてみましょう。


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posted by mrgoodnews at 11:39| Comment(0) | 教育・学校・授業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月21日

震災ボランティアのお誘い

こういう情報はどんどん流れたらいいと思います。
「不幸の手紙」ならぬ Good News の手紙なのでチェーンメールにしたらいいと思いました。私のブログにも掲載します。
春休みに大学生や高校生はどんどん参加したらいいと思います。とてもいい体験になるはずです。
わたしも母の介護がなかったら、いっただろうにとちょっと悔しい思いがします。
本来はきっと内向けのメールだったのでしょうが、流出しています。定員はすぐにいっぱいになってしまうでしょうが………。

―- Original Message ―–
From: “WAKAGE”
To: “★若気の皆さん★”
Sent: Friday, March 18, 2011 8:37 PM
Subject: 仙台教区サポートセンターボランティア募集について

みなさん、こんばんは。

今回の震災に関し、仙台教区がサポートセンターを開設、ボランティアの受け入れを開始しました。ワカゲでは、個人で行かれるよりも、ある程度まとまった人数で出向いた方があらゆる面で心強いと判断しました。そこでサポートセンターと連携し、当面、東京教区の青年ボランティアの窓口となる事を決定致しました。以下、サポートセンターからの情報を基に募集要項を作成致しました。申込み期限は「プランA:3月20日12:00まで」、「プランB:3月 28日12:00まで」とさせて頂きます。プランA、Bともに定員が設けられております。定員に達しました時点で応募を閉め切らさせていただきます。
下記事項を必ずご確認のうえinfo@wakage.orgまでご応募お願い致します。


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posted by mrgoodnews at 15:56| Comment(0) | 人、生き方、思想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

鳥のさえずりが言語の起源

BigIssue160号に「特集 命の言葉を考える −「ことば」が生まれたとき」という記事が載っていた。
こういう特集が掲載される所が Big Issue らしい所であると思う。
動物が言葉を習得していくプロセスと人間が言葉を習得していく過程、つまり言語の起源を研究する文章があった。
一つは岡ノ谷一夫さんで、鳥のさえずりを研究することで言語の起源を探ろうとする。
もうひとつは子どもが言語を習得する過程を研究している今井むつみさんの文章である。
両方ともとても興味深いものであったが、ここでは前者の文章を紹介したい。

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posted by mrgoodnews at 15:44| Comment(1) | ことば | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月19日

ティク・ナット・ハン来日のニュース

現代の霊性の発信者のひとりティク・ナット・ハンについて前に書いたことがある。
今読みなおしてみたら「その1」をかいたが、なんと「その2」以降を書いていないことに気がついた。

ティク・ナット・ハンの来日が4月24日〜5月7日まで予定されている。
そしてなんと4月29日〜5月1日と5月3日〜5日には私の家の近くの鶴見総持寺で「宿泊りトリート」が開かれるという。
是非是非参加したいところだが、あいにくその日は妻の実家の法事に当たり、参加できない。

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posted by mrgoodnews at 22:21| Comment(0) | 人、生き方、思想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月18日

東北関東大地震のための「ノベナの祈り」

CLC (Christian Life Community)という私も属しているクリスチャンのグループのメーリングリストをとおして「東北関東大地震のためのノベナの祈り」が3月16日に呼びかけられました。ノベナの祈りとはある意向のために9日間連続で特別に捧げられる祈りです。
これは友人のイエズス会士の英神父がつくられたもので、世界のCLCのネットワークをとおしても呼びかけられました。
こういう祈りです。

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posted by mrgoodnews at 11:13| Comment(0) | 詩、歌、祈り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月17日

「少年讃歌」にみる4人の少年使節たち

「少年讃歌(三浦哲郎著 文春文庫)」を読んだ。文庫本で550ペという大作でなかなか読み応えがあった。
 この本の裏表紙にはこんな紹介がある。

天正8年の4月、肥前有馬の切支丹学問所に、コンスタンティノ・ドラードという名の少年がいた。彼が語る、天正遣欧使節に選ばれた日本の若者たちの苦難と驚きに満ちたローマ往復の次第。それは8年余の歳月を要した。無為に終わったかれらの青春をみごとに描破した歴史大河長編。


 読んでいて、前半は航海の話しが続く。嵐の中、浅瀬に乗り上げて座礁したり、盗賊に襲われたり、船酔いに苦しんだりする記述が続き、後半はヨーロッパのあちこちの都市で最高級の歓待を受けたことが延々と続く。
 そういう意味では単調な話になってしまうのだが、帰りの航海の終わりの方でマカオについたときから俄然話しがおもしろくなる。

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posted by mrgoodnews at 23:49| Comment(1) | キリスト教の歴史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月07日

「超訳 ニーチェの言葉」を読んでも

「超訳 ニーチェの言葉」を読んだ。100万部も売れた本なのだそうである。
私はそういう本はめったに読むことはないし、まして自分で買うこともしないのだが、今回はある学校の公開授業に参加するときのテーマがこの本にあったので、しょうがないと思い買って読んだ。おもしろかったが、自分で金を出してまでして買うほどの本ではないと思った。図書館で100人待ちをして借りるほんである。

わたしは「倫理」の授業でニーチェも扱った。特にニーチェのキリスト教批判はおもしろいと思っている。
でもこの本は『倫理」で教えるニーチェのイメージをかなり覆すものであった。ニーチェは本当は現代の各種の啓発本、知的ノウハウ本のようにとても読みやすく、わかりやすいんだと思ったのである。

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posted by mrgoodnews at 19:27| Comment(0) | 人、生き方、思想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月04日

「顔にみずふうせんが当たる瞬間」の映像

YouTube を検索していたら、たまたまこんな映像に出くわした。



ま、おかしいというかばかばかしいというか………。
でもこういう映像が大まじめに投稿され、それが1000万を超えるアクセスを得ているところが YouTube のおもしろさというべきか。
わたしもいつかこういうのを試みることにするか。

posted by mrgoodnews at 10:43| Comment(0) | 本、映画など感動のメディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月03日

「出星前夜」にみる島原の乱

「出星前夜」(飯嶋和一著 小学館刊)を読んだ。500ページを超えるぶ厚い本だった。けっこうおもしろかった。原城に立てこもるまでのキリシタン農民たちの思いがよく描かれていると思った。

あるブログにはこんな紹介があった。

島原の乱といえば天草四郎であり、キリシタン信仰であり、禁教令に反抗した宗教一揆と、その程度の知識でしかなかった。
島原の乱とはなんだったのか?
著者はその根源にさかのぼる。確立の途上にある幕藩体制。その新たな秩序にどうしても耐え切れない地方の生活者。両者の基本的対立の構図が見えてくる。
また蜂起から全滅にいたる攻防の4ヶ月はどのように戦われたのか。反乱というより軍事行動に近いのだが結局は暴走。その壮絶な合戦の全貌が詳細に描かれる。
そしてこの事件にかかわる主要人物たちのそれぞれの生き様に胸を激しく突き上げられる、人間ドラマがある。
ラスト近くには涙がこらえきれなくなっていた。


ところでこの小説のなかでもっとも印象に残ったのは、原城に立てこもったときの農民たちの共同体が描かれている部分である。長くなるが引用しよう。

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2011年03月01日

Take Time 時間を取りなさい

コルカトのマザーテレサの『子どもの家」の壁に書かれていることです。
「SIMPLE PATH」と題されているとか。訳は私がつくりました。本当に大事なことがなんであるのかを示してくれる祈りの文章ですね。しかもその大事なことはきわめてシンプルなことなのです。

     Take Time 時間を取りなさい

考えるために時間を取りなさい それは力のもとです
祈るために時間を取りなさい それは地上におけるもっとも偉大な力です。
笑うために時間を取りなさい それは魂の音楽です
………

Take time to THINK
It is the source of power
Take time to PRAY
It is the greatest power on Earth
Take time to LAUGH
………


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posted by mrgoodnews at 10:40| Comment(0) | 詩、歌、祈り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする