2012年02月28日

小田原教会のホームページ作成支援にいきました



2月26日にカトリック小田原教会に「教会ホームページ説明会」にSIGNIS のなかまと二人で行ってきました。
友人のKさんをとおして、小田原教会の信徒会長さんよりSIGNIS に依頼があったものです。

10時のミサの後、11時半くらいから教会の聖堂で説明会が行われ、参加者は15名くらいだったか。
後半には主任司祭の岡村神父様も参加されました。

ひとりがPCで教会横の幼稚園から借りてきたプロジェクターに PowerPoint を投影しながら私が説明しました。

それから、
教会ホームページは福音宣教のためのホームページであること
教会で個性あるおもしろいホームページを作るために
信徒の信仰をもって生きる生き方を紹介すること
「地域と教会」について情報発信できること
女性のセンスが活かされること
YouTube 映像などの動画を取り込んで、福音情報を発信できること


などを強調しながら、

SNN の作ったホームページや Wordpress で作った多摩教会FMM などのホームページ
百合ヶ丘教会の「ゆり子さんシリーズ」


を紹介しました。
また、説明の中で、教会ホームページの進化の3つのステージがあるという話しをしました。

第1ステージは、教会内のコンピューターやインターネットの技術者が先進的に立ち上げ、制作者の個性や考え方が色濃く反映されている
第2ステージは、公式ホームページがつくられ製作ならびに運営・保守は業者に発注。見栄えはいいが中味がない。
第3ステージは、初期設定は専門家が行うが、ホームページの作成・更新は Wordpress を使って教会の広報部で行う。信徒自らが更新できるようになる。
「小田原教会は、いきなり第3ステージです。こういうのがあとから来たものが先になるという例です。」といいました。


できるだけわかりやすく説明したつもりですが、それでもどこまで分かっていただけたか、ちょっと不安です。
1時間くらいの説明を終えたあとに、いくつかの質問がありました。
ほとんどがセキュリティとかプライバシーの保護に関する質問でした。

私は首から上が写っていない写真や顔がぼやけた写真なんかつかわずに、笑顔と喜びのあふれた表情がいっぱいあふれているホームページであってくださいとあえて言いました。

あとで、主任司祭の岡村神父さんや何名かの信徒の方たちと一緒にランチを取りながら、懇談しましたが、説明会の内容はおおむね好評だったようです。
3月に信徒総会があるので、そこで正式に決定して発注ということになるそうです。

こちらにもあります

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2012年02月24日

「アルペ神父とともに祈る」から「お話しください、主よ」

いま鎌倉十二所のイエズス会修道院黙想の家にいます。そこで宿直の当番をしています。
そこの売店に「アルぺ神父とともに祈る」という本がありました。アルぺ神父の祈り集です。
ナカナカ素敵な本です。こんな祈りが目に留まりました。



18.お話しください、主よ。

私は信じます、主よ!
あなたが私という存在の最も奥ふかいところにおられるのを信じます。
お話しください、主よ。そのお言葉をあなたのしもべが聴いております。
あなたのしもべが聴いておりますので、どうかお話しください、主よ。

お話しください。
創造力のある御言葉を、
そのお言葉通りになる御言葉を、
この世を想像した御言葉を、
肉となりこの世を救った御言葉をお話しください。
私の魂の底にある同じ御言葉はあまりにも静かなのです。
何故かというと、私はそれを聞く価値がないからです。
しかし、御言葉の方が私に語りたがっているのです。
主よ、あなたによってすべてのものが創造されました。
私はあなたのことに耳を傾けたいのです。
世の始まりから存在した御言葉を聴きたいのです。

御言葉をおっしゃってください。
あなたを感じさせてください。あなたのしもべは聴いております。
あなたを聴きたいのです。どうかお話しください。

御言葉は聖霊に満ちています。
その聖霊は人に愛を吹き込みます。
愛は人の心の中に移っていきます。
なぜならば、愛は無限だからです。
私の心のように石のような硬く冷たい心から、
血の通った肉の心に変えてくださることを知っています。
それはイグナチオやザビエル、そしてテレサのこころのように、燃える心なのです。
今日の世界はこのような心を必要としています。
愛を求めているのです。

主よ、お話しください。
力に満ちた御言葉を。
それは私の内面を作り、
また、私の唇や良心にやってきて、私の存在のすべてを変質させ続けるものです。
それは間違いなく唸り声なのですが、同時に静寂にもなる御言葉です。
情熱的な激しいノイズを持つ者にとっても、内面世界が不調和な私のようなものにとっても聞こえるはずがないのですが、
それは非常に力強いものであり、その意味するものを形作り、私の内面に語ってくるのです。
ひとたび心と口を出た御言葉は、
魂たちを変質させ、人間の心に灯をともし、
「予想していたよりもはるかに多くの」作業を遂行させます。
また、力もなくだれからも助けを受けられないがゆえに
自分自身で動けない者たちに、新たな力を吹き込むのです。
御言葉は重い皮膚病のものの体を、生まれたばかりの赤ん坊のような新鮮な肉体に変えますし、
盲人が決して失うことのない光によって「見えます」と言ったことも、適切に説明するのです。
それはあなたの御言葉、あなたによって命を与えられた御言葉が耳には作用せず、心の内側に作用するからです。
そしてあなたご自身が、御言葉を聴こうとする者の中におられのです。
あなたは御言葉をどのように聞いたらよいのかを迷っているものや、あるいは聞くことを望まない者に対して、話そうとされるお方なのです。
私は創造的な効果を出すには年を取ってきましたが、私の奏でる声や耳にある鼓膜は、よく聞き取れなかったあなたの御言葉を、はっきり聴き取り伝える道具とされるのです。
主よ、私たちにお話しください。なぜならば、私たちはあなたの御言葉を聴くことを必要としているからです。
私たちにお話しください。あなたのしもべが耳を傾けています。


ペトロアルペ神父は前の前のイエズス会総長でした。終戦を広島で迎えられ、被爆した人たちを長束の修道院で手厚く看護されたという話も聞いております。
私はローマで1979年にペトロアルペ神父とお会いしたことがあります。CLCの世界大会の時でした。
日本語で語りかけてくれました。とても優しい方でした。
いま広島教区ではペトロアルペ神父の列福運動が始まっているそうです。

この本にはまだ素敵な祈りがのっています。
また紹介しましょう。

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2012年02月23日

泣ける感動ムービー 「僕を支えた 母の言葉」

Facebook で「宗教倫理教育担当者ネットワーク」のグループ(Good News FB) を作りました。
さっそくそこで流れた感動のムービーを一つ紹介しましょう。
ただ文字とBGだけのムービーですが、やはり涙なしでは見られない感動ものです。



いかがですか?
「宗教」「倫理」の先生たちは、このムービーを見てきっと「神さまの愛しかた」に似ていると教えるでしょうね。私もそうすると思います。
すぐれた映像教材だと思いました。

こういうのを発見したらすぐに共有することができるというのは、インターネットの BLOG や Favebook などのいわゆる SNS の特長でしょう。

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2012年02月22日

Good, Fast and Cheap -仕事の3つのタイプ

アメリカフロリダ州オーランドのスーパーでこんなパネル(下敷きかも)を見つけた。そこに書かれたメッセージがいかにも英語的でおかしい。



We do Three Types of Jobs Here....
Good, Fast and Cheap
You May Choose Any Two

If it is Good and Cheap, It Will Not Be Fast.
If It Is Good and Fast, It Will Not Be Cheap.
If it is Cheap and Fast, It Will Not be Good.

わたしたちはここで3つのタイプの仕事をしている………
よい、はやい、やすいの3つである。
あなたはこのうち2つを選ぶことができる。

もしもそれがよくて安いならば、それは速くないにちがいない。
もしもそれがよくて速いならば、それは安くないにちがいない。
もしもそれが速くて安いならば、それはよくないにちがいない。


日本語にしてしまうとおもしろさが半減してしまうが、英語だとそのおもしろさが伝わってくるのである。類推と対比の妙であろうか。

こちらにもあります



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2012年02月17日

「1つみれば分かる5つの合計」足し算の結果を予言する


1.相手に紙とペンをわたし、そこに任意の4けたの数を書いてもらいます。 例 3456
2.その数を見せてもらい、その紙の裏に次の数をメモしておきましょう。メモする数は、相手が書いた数字の頭に「2」を、末尾の数字から「2」を引いた数を末尾に付け加えた数字です。末尾の数が「2」だったら「0」、「1」の場合は「9」、「0」の場合は「8」です。
  例 23454
3.さて、相手が書いた4けたの数に戻ります。相手が書いた4けたの数の下にけたをそろえて、もう一つ別の4けたの数を書いてください。数字はなんでもいいです。 例 2029
4.次は自分がある数を書きます。この例の場合ならば、     例 7970
5.また、相手に損したに次の任意の4けたの数を書きます。   例 1982
6.自分がある数を書きます。この例の場合ならば        例 8017
7.最初の数と 3.4.5.6 の数を全部足してみましょう。      
    例 3456+2029+7970+1982+8017=23454
8.するとあ〜ら不思議! 最初に書きとめた数になりました。


どうしてこうなるのか、わかりますか? そんな難しいトリックではなさそうです。
3.4.の数、5.6.の数をそれぞれ足すと 9999 になりますね。そこがミソです。



1.最初に考えた数を 1000a+100b+10c+d とします。
2.2回目に考えた数は 1000w+100x+10y+z+
3.自分のほうで書いた数は 1000(9-w)+100(9-x)+10(9-y)+(9-z)
4.これを足すと 
1000w+100x+10y+z+1000(9-w)+100(9-x)+10(9-y)+(9-z)
=9999
5.つまり 7.の数の合計は
1000a+100b+10c+d+9999+9999
=1000a+100b+10c+d+19998
=(20000-2)+1000a+100b+10c+d
=10000×2+1000a+100b+10c+(d-2)
となって、最初に紙の裏にメモした数になりました。


納得できましたか?

この「数の不思議」ネタは、「東大式科学手品 -タネも仕掛けもサイエンス」(東大奇術愛好会監修 主婦の友社刊)によります。この本はなかなか面白い本です。こういう科学マジックがいっぱい載っています。

こちらにもあります




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2012年02月16日

「1089」は不思議な数

1.好きな3けたの数を考えます。ただし、1のくらいの数と100のくらいの数は違う数字にしてください。 例 123
2.その3けたの数の100のくらいの数と1のくらいの数を入れ替えます。
   例 321
3.その2つの数のうち、大きい方の数から小さい方の数を引き算します。
   例 321-123=198
4.その答えもさっきと同じように、100のくらいの数と1のくらいの数を入れ替えます。
   例 891
5.さて、3で引き算した数と4で入れ替えた数を足しましょう。
   例 198 + 891 = 1089

この答えは、最初の数をいろいろな数に変えてしてみても、いつも答えは 1089 になります。
この数はいったいなにものなのでしょうか?

1.最初の数を 100a + 10b + c としましょう。
2.100のくらいと1のくらいの数を入れ替えた数 100c + 10b + a
3.大きい方から小さい方を引き算します
     ( 100a + 10b + c ) - (100c + 10b + a) = 99(a-c)
この数を3けたの数を表すように展開します。
     99 ( a - c ) = ( 100 - 1 ) ( a - c )
= 100 ( a - c ) - ( a - c )
= 100 ( a - c - 1 ) + 100 - ( a - c )
= 100 ( a - c - 1 ) + 90 + ( 10 - a + c )
5.最後にこの数の100のくらいと1のくらいを入れ替えた数を足すと
     {100(a-c-1)+90+(10-a-c)}+{100(10-a-c)+90+(a-c-1)}
=100{(a-c-1)+(10-a-c)}+90+90+{(a-c-1)+(10-a-c)}
=100 × 9+180+9
= 1089

この「1089」という数には、前にした「カプレカの数 = 6741」みたいな名前がついていないか探してみたが、見つかりませんでした。ただし、
この数を使ったマジックや手品があるようで、それらを「1089マジック」とか「1089トリック」とかいうようです。

1089 という数はどういう性質を持つ数なのでしょうか?
    1089 = 99 × 11 = 11 × 11 × 3 × 3 = 33 × 33

ちなみに「カプレカの数」というのを調べてみたら、6741 以外にもあるようなのです。これについては研究してみて、いずれまた報告します。

今回の「不思議な数」のネタ本は「あもしろくてためになる東大式科学手品 タネも仕掛けもサイエンス」(監修東京大学奇術愛好会 主婦の友社刊)です。この本もなかなか面白い本でした。

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2012年02月15日

God Bless the Whole World! No Exceptions!



フロリダ州オーランドのスーパーで見つけたステッカーです。これをみてアメリカはたしかにキリスト教国だなと思いました。

God Bless the Whole World! No Exceptions!
神は世界のすべてのものを祝福されている。例外はない。
神はつくられたすべてのものを祝福している。例外はありません。


こう言い切ることができるのは、信仰ゆえでしょうか。

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2012年02月13日

「天国を見てみたい」というカトリック百合ヶ丘教会のちらしのどうどうさ

たぶん20年くらい前にもらったカトリック百合ヶ丘教会のこのチラシにはビックリしました。その「天国を見てみたい」というキャッチコピーに度肝を抜かれた感じでした。こんなコピーをどうどうと案内チラシに載せる教会を本当に見に行きたくなります。



このチラシをもらったのは、いつのことだったか、覚えていません。
ただし、1989年3月31日、この教会の主任司祭であったボアベール神父さんが何ものかによって殺害された事件がありました。この事件はその後犯人が見つからずに「迷宮入り」した事件でした。
実は、私はこの事件のおこる1か月ほど前に横浜教区第二地区の集まりが百合ヶ丘教会でもたれたときに、自分の教会の代表として参加していてボアベール神父にお会いしていました。
そして、事件後何ヶ月かたって刑事が私の教会にやってきて、あの事件の前に百合ヶ丘教会に来た人は全員の指紋を採ることにしているから、協力してほしいと言われました。事件が解決したら、私のこの指紋はどうなるのですか?と聞いたら「廃棄します」というので、しぶしぶ指紋を採ることに協力しました。ところがこの事件は「迷宮入り」。とすると、私のあの指紋はどうなったのでしょうか?

話がそれました。
このチラシにあるデュポン神父さんは、ボアベール神父さんの後任として百合ヶ丘教会に来られたので、このチラシはあの事件のあとに作られたことになります。従ってあの「天国を見てみたい」は事件後にかかれたコピーなのですね。それを考えるとますますこのコピーのすごさに驚嘆します。

ところで、カトリック百合ヶ丘教会のホームページにある「ゆりこさんの初めての教会」という教会紹介はとても優れた教会紹介のホームページであるといつも見ながら感激しています。ぜひご覧ください。

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2012年02月11日

tagxedo というクラウドなデザインツール

IC2012 でフロリダに行ったときに教わった文字のデザインツールです。tagxedo といいます。自分で文字や言葉を選び、また抜き型を指定することができます。こういうのを作ります。



これを漢字を使ってやってみたら、何とかできるのですが、熟語はバラバラになってしまいます。でもひらがなは分解されないみたいですが………。
英語だとフォントはいくつか選べるみたいですが、日本語は選べないようです。



これって何に使うんだと言われると「う〜ん」なのですが………。

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2012年02月10日

「バス特」っていう割引制度知ってる?

バスにPasmo や SUICA で一定程度以上乗ると割引があるというのを知っていましたか?
私はこの前バスに乗ったときに、車内の掲示にこんなのがはってあって初めて知りました。



むかし、バスカードがあったころ、あれは5000円のバスカードを買うとたしか5650円分バスに乗れて、とても得をした気分になったものでした。ところがいつのまにかバスカードが使えなくなり、あれは実質的に値上げだと思っていたら、実はこういう割引になっていたというわけです。

でもこれってすごく分かりづらいです。
たとえば1か月にバスに1000円分乗ると、次の月の最初にバスに乗ったときに100円分割り引かれるということなのかな? 
かんがえてみたら一割引になるのだから、けっこうお得な割引制度ですよね。
でも、これを利用している人には、いついくら割り引かれたのが実感できないのですね。だからいつのまにか割り引かれているという感じで、お得感が感じられません。せっかくサービスしようとしているのに、それに気づかないなんて、えらく効き目のないサービスだと思います。
だからほとんどの人が知らないのですね。

あなた知っていました?

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実験社会科学というプロジェクトの「実験」を「倫理」の授業でやってみたい

 朝日新聞の2月5日「ザ・コラム」に根本清樹編集委員がこんなことをかいている。「政権交代次代の作法 いじわる合戦の果てに」という見出しの記事である。

 次の二つの選択肢のうち、読者のみなさんはどちらを選ぶだろうか。
 A あなたの年収は5万ドル、ほかの人の年収は2万5千ドル
 B あなたの年収は10万ドル、ほかの人の年収は20万ドル
 自分の実入りだけ考えるならBの方がいいに決まっている。ところが米国の某大学で院生や教師に聞くと、6割弱がAを選んだという。日本の某大学では7割超がAだったという調査結果もある。
 ほかの人が自分より高給取りなのは癪にさわる。我慢ならない。自分のほうが上であればこころ穏やかでいられる。そのためなら多少損してもかまわない。そう考える人がかなりの割合でいるらしい。
 この話は大阪大学社会経済研究所の西條辰義教授に教わった。
 「実験社会科学」という大きなプロジェクトを率いている。市場や政治、社会の仕組みを、文理を越えた学際的な手法で解明する。他人の足を引っ張る「いじわる」行為の研究もその一環である。


 なるほど、他人との比較というのが行動決定の際の重要なポイントになるというわけである。
 こういうことを研究しようとしている「実験社会科学」なるプロジェクトに興味を持った。
 続いてこういう実験も紹介されている。

 たとえば、二人でお金を出しあい、道路や橋といった公共財をつくるゲームで実験してみる。
 2人が手持ちのお金を出せば出すほど、それぞれが受ける恩恵も大きくなるように仕組んである。ところが実験結果を見ると出さない人がけっこういるという。
 相手だけに出させて道路や橋をつくり、その恩恵にちゃっかり自分も浴する「ただ乗り」行動である。
 自分が出さない分、出来上がる道路や橋は貧弱になり.浴する恩恵も目減りする。それでも相手を「出し抜く」ことの方を選ぶのである。
 西條教授はこうした傾向は米国や中国などの人よりも、日本人の方が強い。他国に比べ、日本にはいじわるな人が多い疑いがあるという。
 ただ、いじわる行動にも、回りまわって、取り柄らしきものがあるらしい。
 より複雑な別の実験によれば、ただ乗りをもくろむ人に対し、今度はその相手が応戦し、いじわるを仕掛けることがわかった。ずるは許せないとばかり、自分の損も顧みず足を引っ張るのである。
 ゲームをくり返すうち、ただ乗り犯も悟ることがある。こんなことなら相手を出し抜こうとするのはやめて協力しよう。というか、協力しないとあとが怖い………。
 この場合、いじわるは社会規範に反するただ乗りの処罰として機能していることになる。
 1回限りのゲームではなく、繰り返すなかから、当事者が学習するところに、この実験の肝がある。
 こうした学びのプロセスをへたあとだと、日本人は米国人より協力的になると実験結果は教える。
 「いじわるは協力の源泉になる」西條教授が導き出した洞察である。


 この記事はこのあと、日本の政治に目を転じている。「昨今の永田町で繰り広げられているのは、まさにいじわる合戦というほかない。自民党政権時代に生じた衆参のねじれから、政権交替をはさんで今日に至るまで、延々と」とのべている。
 これが「いじわるが協力の源泉となる」と展開していけばいいのだが、なかなかそうなりそうもないことを憂いている。
 私は高3の「倫理」の授業で「赤黒ゲーム」というのをやってきたが、あれはまさに「実験社会科学」だったんだと思い当たった。
 「実験社会科学」で調べてみたら、たくさんの「実験社会科学」の事例が紹介されていて、おもしろそうである。この中に「倫理」の授業でもできそうな「実験」がかなりありそうな予感がする。

こちらにもあります
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2012年02月08日

NPOカタリバの説明会に行ってきました。

昨日(7日)高円寺で行われた 「NPOカタリバ」の説明会に行ってきました。被災地の大槌町で行っているコラボスクールにいって、中高生たちの学習支援をできるのではないかと思っているので、たずねてみたのです。
カタリバが大学生や若い社会人を高校に送って、高校生たちと語り合う場を提供することをしているのは前から知っていましたが、わたしもこの説明会に参加したのです。
参加者は15名くらい、ほとんど大学生の若い人で、自分だけ場違いな感じでした。高校生たちと語り合えるようになるためのワークがいくつもありました。それから先輩の人たちの体験報告がありました。
私の属したグループの中に、カトリックのミッションスクールの卒業生が2人もいて、ビックリしました。「その学校にはこういう先生がいたよね」と名前を挙げたらまたまたビックリしていましたよ。
ともかく、若い人たちのきらきらした目に会って、元気をもらって帰ってきました。
カトリック学校でも、生徒たちにこういう機会を提供するために、カタリバをもっと利用したらいいと思いました。「もしも自分が高校生の時に、カタリバを経験したならば、自分の生き方が変わっていたかもしれない」という発言が印象に残っています。

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2012年02月03日

アテンダントの気のきいた対応に拍手!

アメリカに行く前の11月から Fecebook をはじめましたが、そのなかからこんな Good News が流れてきました。これをシェアします。



実際にあった話
50代とおぼしき妙齢の白人女性が機内で席につくと
彼女は自分の隣が黒人男性であるという事に気がついた

周囲にもわかる程に激怒した彼女はアテンダントを呼んだ

アテンダントが「どうなさいましたか?」と訊くと

「分からないの?」とその白人女性は言った
「隣が黒人なのよ。彼の隣になんか座ってられないわ。席を替えて頂戴」

「お客様。落ち着いていただけますか」とアテンダント
「当便はあいにく満席でございますが
 今一度、空席があるかどうか、私調べて参ります」

そう言って去ったアテンダントは、数分後に戻って来てこう言った
「お客様、先ほど申し上げましたように、
 こちらのエコノミークラスは満席でございました。
 ただ、機長に確認したところ
 ファーストクラスには空席があるとのことでございます」

そして、女性客が何か言おうとする前に、アテンダントは次のように続けた

「お察しとは存じますが、
 当社ではエコノミークラスからファーストクラスに席を替えるという事は
 通常行っておりません
 しかしながら、或るお客様が
 不愉快なお客様の隣に座って道中を過ごさざるをえない、という事は
 当社にとって恥ずべき事となると判断いたしますので
 当然事情は変わって参ります」

そして黒人男性に向かってアテンダントはこう言った
「ということで、お客様、もしおさしつかえなければ
 お手荷物をまとめていただけませんでしょうか?
 ファーストクラスのお席へご案内します」

近くの乗客が、歓声をあげるのを
その白人女性は呆然と眺めるだけであった
スタンディングオベーションを送る者もいた

コメントを日本語に訳されたのは宮本端さんです。

【人種差別に反対の人はシェアしよう】


このアテンダントの気のきいた対応に拍手!ですね。

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2012年02月01日

FETC 参加報告

 もうフロリダ州オーランドから帰っています。そういえば向こうのCNNテレビは共和党の予備選の放送ばかりしていました。

 ところでFETCという Conference について報告しましょう。
 FETC とはたぶん Florida Education Technology Conference だと思います。パンフレットのどこにもその説明を見つけられなかった。
 3つの基調講演(keynote general session)200の concurrent sessions, 130 workshops, 400 company のブースによって構成されています。そのなかには、近くの学校での授業参観や、Disney Apcot の夜のツアーなども含まれていました。とにかくスゴイ規模です。これはフロリダ州だけの conference というのだから。
 私が参加した sessions を紹介しましょう。英語がまったくわからずにちんぷんかんぷんのもありましたが。

●From Knowledgeable to Knowledge-able in New Media Environments
MICHAEL WESCH`s keynote session
何だかよく分かりませんでした。なんでも講師は文化人類学者だったそうです。
●Literacy in the Digital Age
●Online Communities of Practice : What Works?
●FBI -Free, Best Internet Sites TOP TEN WANTED
これはよく分かりました。参加者が次から次に出てきて、自分が面白いと思ったウェブサイトを紹介していくのです。
●Getting Started with iPads in the Classroom/School Settings
●Google Apps -Moodle Integration Possibilities
今回参加の一番の収穫は Moodle というソフトを知ったことでした。これ絵についてはあらためて私のブログで紹介します。

●Curriculum 21 : The New Literacies-Digital Global and Media
HEIDI HAYES JACOBS's keynote session
●How I Learned to Stop Worrying and Start Lovong Facebook
これはとてもわかりやすかったです。学校で Facebook をどう教えるかという実践報告でした。
●A Typical Day for Connected Students : Communicating and Collaborating
●Infuse Digital Storytelling Tools into your Curriculum with Kerproof
この Storytelling (ものがたり)のためのソフトというのもとても面白かったです。これは授業で使えそうです。
●The 10 Best FREE Web2.0 Tools for Teachers
●Closing Sessions APPS SHOOT OUT

これらのsession では「授業に役立つ10のソフト」みたいなものがけっこう多くて、そういうところはいかにもアメリカ人だなと思わせるものがありました。それらについてはあらためて検証を済ませたら少しずつ紹介していきたいと思います。

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