正月の2〜5日まで清子さんの実家の島根県奥出雲町に行っていました。今回で何回目になるのか、とにかく自分の故郷だと思っています。
ここに行くといつも何か新しい発見をするのです。
本当に「ど」がつく田舎です。川の上流から箸が流れてきたから、上流に人が住んでいたことがわかるというようなところです。
出雲空港でレンタカーを借りて、1時間くらい奥深く入ります。
そうです。ここは神話の里、ヤマタノオロチの生息するところであり、同時にスサノオノミコトの妻となった稲田姫の誕生の地でもあります。実家のすぐ近くに稲田姫誕生の時に産湯に使った池があり、そして実家の家の敷地内に「笹宮」というへその緒を切ったというささやぶがあり、ここは聖地となっています。
この「ど」がつく田舎の町はしかしながら、全国ブランドのモノを4つ持っているというすごい地です。
まず、その1は「ソロバン」。ソロバンの産地は全国に二つあります。一つは播州ソロバン、もう一つは雲州ソロバン。むろん後者です。今は小学校でもソロバンを教えなくなりましたが、今この地で作られたソロバンの多くは東南アジアに輸出されていて、マレーシアやシンガポール、タイでは小学生にソロバンを教えているとか。数に強くなるにはソロバンが一番だということをこれらの国の人は知っているんですね。
この地になぜソロバンが根付いたのか、ちょっと不思議な感じがします。
このことについては町議をしていた義父に提案をしたことがあります。あれが実現していたら、この町はさらに町おこしのモデルになったでしょうね。
次は「仁多米」です。今や東京のデパートにも置かれているコシヒカリの銘柄米です。実家でも作っています。町内のレストランに行くと、「ご飯は仁多米です」って必ず書いてあります。私たちもよく送ってもらっていつもおいしくいただいています。最近は福島のお米を注文しているので、ちょっと口にする機会が減りました。
第3もおこめ、「ヒメノモチ」というもち米です。暮れに鎌倉の小町通りの和菓子屋さんに切ザンショウを買いに入ったら、そこに「出雲米のおもち」と書いてあるんですね。お店の人に
「これは仁多米ですか?」
ってきいたら、奥から出てきたお店のご主人が
「そうです。あちこちのもち米を探してきましたが、ここのが一番、仁多米のヒメノモチです。うちではもち米だけでなく、白米も仁多米ですよ」
と言われました。
「実は妻の実家が奥出雲町で仁多米を作っているんです。これはとてもいい土産話ができました。この話を伝えたら喜びますよ。どうもありがとうございました。」
安来の足立美術館に行った時にそこのレストランに置いてあった「笹まきおこわ」にも奥出雲町産と書かれていました。
第4は出雲そばです。出雲そばの産地はこのあたりなんだそうです。あまり漂白しない黒いそばですが、これがおいしいのですね。一昨年そばが豊作で価格が暴落したためにそばの栽培をやめてしまった農家もたくさんあるとか。稲田姫神社の境内に最近店を開いた
ゆかり庵はそれに惑わされないようにするためにそばは自家製にしていると言っていました。
そのゆかり庵では、自家製の横田小そばを使った割子そばを頂きました。本当は「そば御膳」を注文したかったのですが、正月中は作らないのだそうです。それでも割子そばがとてもおいしくて、食べ終わってから妻を連れてもう一度来たくらいです。そこのご主人と話して町おこしにかける気概に打たれました。
私はゆかり庵のメニューに
「黒豆ごはん」と「黒豆ジュース」をぜひ加えてほしいと要望しました。
ここは今度また里帰りするときには必ず寄ってみることにします。そのときは「黒豆ごはん」のメニューが実現しているかもしれません。里帰りする楽しみがまた増えました。
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posted by mrgoodnews at 17:47|
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