「カトリック生活」の1月号だったか2月号だったかを読んでいたら、典礼についての解説文に、典礼にはカタバシスとアナバシスという二つの流れがあると書かれていた。
カタバシスは、神から人へ、つまり上から下へという方向性のこと。啓示としての聖書を読むというのはこの方向性である。
アナバシスは、これに対して下から上への方向性のこと。賛美や感謝、信仰告白、祈りもこういう方向性を持っている。
このギリシャ語はあまり聞き慣れない言葉だったので、、ネット上で調べてみた。
すると、この言葉はギリシャの歴史学者クセノフォンの歴史書に載っているらしい。ギリシャ軍がペルシャの王子キュロスに味方してトルコ半島を攻め上るのがカタバシス。最後まで戦い抜いて、戦いに敗れてギリシャまで脱出を計るのがアナバシスであるわけです。
それとは別に音楽修辞学のなかにもこの用語があった。音程が上へ上がっていくのがカタバシス、音が下がっていくのがアナバシスであるという。
カトリック教会の典礼においては、確かに方向性は二つある。でもこの二つの交わったところにこそ本来の典礼の姿があるのだとおもう。
こちらにもあります
posted by mrgoodnews at 17:16|
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キリスト教の歴史
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