をよみました。
こんな問いかけからこの本は始まっています。
上司から「今度こんなプロジェクトがあるけど、やって見ないか」と、新しい仕事を打診されたとしよう。
あなたの心にとっさにおもいうかぶのは、次のどちらに近いだろうか。
1.Can I do it? わたしにできるだろうか?
2.How can I do it? どうしたらできるだろうか。
この2つは、あなたがどれだけ仕事を楽しむ姿勢をどの位持っているかどうかを知るためのバロメーターである。
これを読んで私は紛れもなく、後者だと思った。自分にそれができるかどうかということをほとんど考えない人だということを始めて知ったのである。すぐにそれはどうしたらできるかと方向に考えが進んでしまう。
こういう思考をすることを著者は「プレイフル・シンキング」と呼んでいる。「プレイフルとは、物事に対してワクワクドキドキする心の状態のことをいう」とも書かれている。
教育学でいう「まなび」とは、これまでの学校教育では、大人からこどもへ知識を伝達する「インストラクション」が中心だった。
それに対して今大きな潮流となっているのが、学びとは子供が何かを体験し、その体験を振り返るプロセスを通して自ら構築していくものであるという考え方だ。それを、インストラクションに対して「コンストラクション」という。知識とは他者から与えられるものではなく、みずから創り上げていくもの、つまり「創造するもの」であるという考え方である。教育学ではこのような学びのことを「コンストラクシナル・ラーニング(構成主義的な学び)」という。
そのほか、興味を持ってマーキングした所を抜き書きしてみよう。
プロフェッショナルとしても存在価値は、専門的な知識や技術を持つことにあるのではなく、むしろそう言った蓄積されたのにも安住することなく、状況に応じて自分を進化させ、イノベーションを生み出すことにある。
物事に積極的に関わろうとする知的好奇心にあふれる自分と、それを俯瞰してながめるもう一人の自分を持つこと、その両輪をうまく回しながら革新を生み出すことがプロフェショナルであるということである。
プレイフルとは
真剣に向き合うこと
柔軟であること、
協調のためのエンジン
実現できそうな予感にワクワクすること。
Fixed Mind-set と Growth Mind-set
固定的知能観 と 成長的知能観
よく見せたい と よくなりたい
失敗は過ち と 失敗は自己投資
自己防衛 と 課題挑戦
ライブ感とインプロビジョン(即興性)
可鍛性 鉄鋼を熱して叩いて鍛えると強度や強靭性(粘り強さ)が向上していく。
malleable 目標の再構築
発達の最近接領域 ビゴツキー
大人が手を貸したり、有能な仲間と仕事をすることで、自分ひとりの力で到達できるレベルよりも高次の問題解決が可能となる。子供一人で解決できる現時点の発達レベルと大人のサポートがあれば解決可能となる潜在的発達レベルと大人のサポートがあれば解決可能となる潜在的発達レベルとの間に存在する領域である。
憧れの最近接領域
あの人とだったらできそうだ。という他者含みの自信。
プレイフルな対話。
何をやるかよりも誰とやるか。
とまあ、こんなことが書かれている本でした。新しい考え方を教わるというよりも、自分がしてきたことはこういうことだったのかと教えてくれた本でした。
この著者が奈良県吉野川のほとりに作っている実験的に行っているネオミュージアムというプレイフルな創造空間におおいに興味を持ちました。いつかいってみたいと思っています。
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