平日の朝9時から11時まで浜島信子さんと関淑子さんとのDJで「FMファミリー」という番組があった。音楽と落ち着いた雰囲気のトークを毎日楽しみにして聞いていた。
そして八坂裕子さんの詩集が発売されるとすぐに本屋に買いに行った。「愛と呼ぶにははやすぎるけど……」(八坂裕子詩 牧野鈴子絵 サンリオ刊 1980年)という本である。
そのなかにこんな詩があった。
流れる水のように
形にできるようなもの
言葉でいえるようなもの
あなたにあげるつもりはない
ただ
どうしても
これだけはあげたい
いま、見えなくて
ずっと、見えなくても
でも、それが失くなったとき
驚くほど、はっきりと
失くなったことが見えるもの
あなたにはあげたい
さてその八坂裕子さんである。インターネットで検索してみると、今でも活躍中である。
このかた、西郷輝彦の歌の歌詞も書いていたらしい。