うちの学校の社会科にかつてM先生というガンコで厳格であるが故に生徒に慕われていた先生がいた。
学校では4時間目が終わって、昼休みになるのであるが、M先生はある日何を勘違いしたか、3時間目が終わった時に「さあ、メシだ! メシを食いに行くぞ!」と弁当を持って昼食を取る控え室に向かいだした。
うちの学校では昼休みに教職員が控え室に一堂に会して、昼食を取るという善い習慣がある。彼は昼休みとかんちがいしてそこへ向かったのである。
ところが、社会科の研修室にいた他の教員たちは「先生、まだ3時間目が終わったところで、昼休みはまだですよ」とは誰も教えなかった。それどころかみなニヤニヤして、口に縦に指を添えながら、そーっとあとをつけだしたのである。そのかず、3,4人。
廊下ですれちがう他教科の教員や生徒たちも、興味深げに見ている。何が起こりつつあるのかわかった勘のいい教員もその列にそっと加わる。
そうとは知らずに、M先生は控え室に向かった。部屋の中に入ってまだ昼食を取っている教員が誰もいないのを見て、まだ3時間目が終わったところで昼休みにはまだ早いことに気づく。ひとり照れ笑いをしながら、後ろを向くとそこには、何人もの教員たちがあとをつけていたのである。そこで、一同大爆笑。
そのあとM先生がどういう反応をしたかは残念ながら覚えていない。ただその日の昼休みの話題は、そのことでもちきり。
さらに社会科の別の教員は、5時間目のM先生の担任のクラスの授業の冒頭にそのことを生徒に告げてしまい、あっという間に全校に広まってしまったというわけである。
うちの学校の社会科はそういうところである。油断もスキもあったものではない。
いま、かれは地方のあるカトリック学校の校長先生をしている。
2006年10月17日
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うちにも,「何人も」個性的な社会科の先生がいます。
mrgoodnewsさんもご存じですよね(笑)
数学科はいたって真面目です!