顧客管理をしっかりしている商売というのがある。その一つは美容院、そしてもうひとつ眼鏡屋さんである。いずれも固定客を大事にしている商売である。一度来た客がまた来店する可能性が高いからである。リピーターが多いということか。
眼鏡屋さんはお客さんの誕生日をききたがる。なぜだろうか?
この答えを知るためには、お客さんがいつ眼鏡を新調するのだろうかということを考えてみたらよい。
それは運転免許の更新のときなのである。運転免許更新のときに視力検査があり、その前に眼鏡を調整する必要が出てきて、眼鏡屋さんをおとずれることが多い。
そして運転免許を切り換える時はいつかというと誕生日なのである。
だから眼鏡屋さんは誕生日の前になると、ダイレクトメールを送りつける。
そのためにはいつが誕生日なのかをしっかりと把握しておかねばならない。
こんな話しもある。
政治家は物故者名簿を大事にする。その人がいつなくなったかを載せてある名簿である。
命日近くなると、葉書を出す。「命日近くになって○○さんのことを思い出しました。生前、大変お世話になりました。」というような内容である。
遺族の人は、故人がこんな政治家とつきあっていたのかと驚き、かつ命日をおぼえていたことに感激し、次の選挙ではその政治家に投票するというわけである。
別につきあいはなくとも故人は語らずである。
情報も生かしようで価値が出てくるという話しである。