2007年02月14日

物理学と数学の関係

 今日の昼休みの昼食時の話題は「博士の愛した数式」の話しであった。わたしはつい最近この映画を見たのである。面白かったので、たまたま隣にいた数学の先生にこの話しをしてみた。

 その数学氏との対話。
「あの映画は確かに面白い。問題点がないわけではないが、オイラーの公式についてはもっとも美しい数式と言えるものだ。まったく無意味な数の羅列と思われるπともうひとつの何とか数(名前を忘れた)とが複素数をもって繋がって来るというのは感激の極みだろう。」
「それは、フィボナッチ数列と黄金比の関係みたいだね。」

 話しは飛躍して、物理学と数学との関係についての話となった。
「ニュートンの時代は完全に物理学のほうが数学よりもずっと進んでいた。数学は物理現象を表すときに使われていたんだ。放物線と2次方程式みないな関係だ。」
「そういえば、高校のとき、ベクトルは物理の授業で習ったけれど、カリキュラムが変わってベクトルは数学で学ぶようになったのと同じかな? 力の合成とかを平行四辺形で説明していたあれ。」
「それが20世紀の初頭に書けて、数学が優位となる。物理現象で物理学的に解明できない現象を数理学的に説いてしまう例がいくつも見られるようになるんだ。ガウスとかカントールとかいう数学者が活躍した時代である。」
「それは面白い。アインシュタインの相対性理論はどういう位置づけになるのか?」
「物理学が少し盛り返したというところかな。物理学と数学はこのようにシーソーゲームみたいな関係なんだな。お互いに競い合い、協力しあって、発展していくというわけだ。物理学の発展が数学の進歩を促し、数学の発展が物理学の進歩を促したというところが多い。」
「それってコンピューターの言語と数学の関係にも言えることだろうか?」
「老荘の思想と物理学との関係というのもあるよ。タオ物理学とか言うらしい」
「インドでは仏教の『空の哲学』が「ゼロの発見」と関係あるとかないとか」
「ピタゴラスが音楽や美術の美しさを数学的に解明しようとしていたのと似ているかも。」

 わかったような、わからないような話であった。
 それにしてもいつもながら、昼食時の我が校の教員たちの話しは格調高く、また興味深いものがある。

posted by mrgoodnews at 01:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 数の神秘 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック