でも、あんな火花で昔の人はよく火がつけられたものだと思ったのが、そもそもの発端です。そもそも火打ち石とは何で、どうやってそれを使って火をつけたのか、素朴な疑問からスタートしました。
インターネットはこういう疑問を解決するのにとても便利です。さっそく調べてみたら、これには、いくつかの誤解があることにきづき、いろいろな発見があり、さらにいろいろな疑問が新たに発生します。
火打ち石とは、関東地方では常陸産の瑪瑙(めのう)の原石で、関西地方では、京都は鞍馬産の灰青色のチャートが使われました。
でも火打ち石どうしをカチカチしても火花は飛びません。ここが誤解の一つです。
火花を飛ばすには、火打ちがねという金属がひつようなのです。火花を分析してみると、これは鉄の粉なのです。つまり、火打ち石と火打ち金をぶつけると鉄が火花となって飛び散るというわけです。
摩擦によって運動ののエネルギーが熱エネルギーに変換され、火花となって飛び散ります。
でもこれだけでは、火花とはなっても、とうてい火とはなりません。それで次に別な道具が必要です。それは火口(ほぐち)という、火打ち石と火打ち金によって発生した火花を火種にするための燃えやすい繊維状のものです。この状態で、火打ち金を振り下ろして、火花を火打ち石と火口に載せるようにします。
これが火種になりますが、さらにこれを炎にするためには付け木が必要です。先端部分は薄く黄色となっていて、硫黄が塗ってあるアイスクリームのスティック状のものです。これが発火してようやく着火するというわけです。
火打ち石、火打ち金、火口、付け木があってようやく火がつきました。火は貴重なものだったのですね。
なおこれは「火打ち石セット」としてここで手に入れられるようです。このサイトでは動画付きで火打ち石による火のつけ方がのっています。
そこで、次の疑問が浮かんできました。マッチや100円ライターの発火の原理はどうなっているのか?という疑問です。
これについてはまたページを改めて述べることにしましょう。