2007年08月28日

100円ライターの発火の原理 その1

 100円ライターはどういう原理で発火するのか? 「火打ち石による発火の原理」に続く発火シリーズの第2弾です。

 100円ライターの発火の原理には2種類あります。
 一つは火打ち石と似た原理によるもので、これは、手で回す堅いギザギザのヤスリ部分と、削れて火花を出す部分の二つからなっています。
 もうひとつは「ビエゾ効果」といわれるもので、ガスコンロなどの点火部分にも使われているものです。

 先ず初めのほうのライターについて。
 昔のオイル式のライターには「ライター石(フリント)」というものがあって、「削って火花を出す部分」は取り替えが可能でした。このライター石とは鉄とセリウム(Ce)の合金だそうです。火打ち石よりも強い火花を飛ばすことができるということで、1906年にオーストリアの科学者によって発見されたとあります。
 このセリウム、二百年以上前に発見された希土類元素、銀白色の金属で、原子番号 58 摂氏160°の低温で発火します。空気中でも酸化され酸化セリウム(CeO2)になります。
 酸化セリウムは、光を必要としない触媒や、酸素センサーに使われ、燃料電池用電極の研究も盛んです。紫外線吸収能力が高い事から、UV対応化粧品に使用され、セリウムは低温で酸素を吸収しますから、近年注目されている金属です。


ライター こんなことにも行き当たりました。
 日本で最初のライターは、安永元年(1772)に平賀源内がゼンマイを使用した火打石と鉄を用いた刻み煙草用の点火器を発明したのだそうです。さすが平賀源内です。彼は着火材として藻草を使っています。これでうまく着火できたのでしょうか?

 ビエゾ効果についてはまたページを改めます。
 
posted by mrgoodnews at 23:02| Comment(0) | 科学のおもしろさ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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