ここ 谷川俊太郎
どっかに行こうと私が言う
どこ行こうかとあなたが言う
ここもいいなと私が言う
ここでもいいねとあなたが言う
言ってるうちに日が暮れて
ここがどこかになっていく
短い詩です。最後の「ここがどこかになっていく」というフレーズがとてもいいですね。
解説によると
「ああ、こんなこともあるね。でも、何だかあったかいね、ほっとするね、いろんな思いが頭をよぎります。ある住宅会社のテレビCMでこの詩に初めて出会いました。なるほどと思いました。
どこか行こうと言っても結局は「ここ」がいいのです。「ここ」よりいいところはそうそうあるわけではない
いい詩ですね、二人にとって
「ここ」は彼方か君がいるところ、
やさしい気分にさせていただきました。