それは「念力」の話だった。
「君たちは『念力』というものの存在を信じるかね? サイコロを何百回、何千回とふっていくとそれぞれの目が出る確率は6分の1であるということは知っているよね。ところが、サイコロを振るときに、たとえば1の目を出すのだと心に念じて、サイコロを振ると1がでることが多くなるのだ。100回や200回ではダメだよ、何千回とふらなければダメだ。ウソだと思ったらやってご覧。」
この「実験」を実際にした生徒がいるかどうかはわからない。でもきっとだれかやったはずだ。あの学校はそういう学校だった。
私も、いつかやってみたいと思っているのだが、まだ試していない。
それがやれる日が近づいてきた。
この話は、どこか「祈り」というものの効果と似ているのかもしれない。