3月16日放送の「進化する記憶力」というテーマの話の中で、松沢哲郎(京都大学霊長類研究所所長)氏が話していたことである。
最近いろいろな生物のDNAのゲノムの解読が進んでいる。ヒトやチンパンジーやイネのDNAの塩基配列の解読が完了した。
それによると、ヒトとチンパンジーのDNAの塩基配列の98.7%は共通なのだそうである。さらに驚くべきことにヒトとイネの塩基配列も40%は共通なのであるという。
つまり、生物のいのちの持つ共通性がそこには流れているわけである。
その他の生物のゲノムの解読も進んでいくだろうから、さらに新しいことが次々と発見されていくに違いない。それによっていのちの進化の過程が明らかになっていくであろう。
これを聞いていて、日曜喫茶室のメンバーはいちように驚きと感動の声を挙げていた。
植物の持ついのちも動物の持ついのちも共通なんだということを改めて実感したのは、喫茶室のメンバーだけでなく、ラジオを聞いているひともみな等しいのではなかったか。
いのちの持つ神秘のベールが少しずつ取り払われていくことによる。驚き、感動そして疑問が次々と生まれてくるにちがいない。