2008年04月15日

「楽天」という言葉

 「楽天的」という言葉が気になって調べてみました。

 広辞苑に

「楽天」
1.人生を楽観すること。
2.自分の境遇に安んじてあくせくしないこと。

とありました。

「楽天観」
〔哲〕(optimism)世界および人生の意義・価値に関して、悪や反価値の存在を認めながらも、現実をあり得べき最良の世界・人生と見なす立場(ライプニッツ)。

 さらに調べていくと、これは易経(繋辞上伝)の「旁行而不流、楽天知命、故不憂」(自由に生きて流されず、天を楽しみて命を知る、故に憂えず)という言葉に行き当たりました。
 つまり、周囲の状況を天のさだめと与えられたものとして楽しみながら受け入れ自分の使命として捉えることができれば、何も心配するようなことはない、という教えです。
 詩人白楽天はこの言葉を名前にしたらしい。
 キリスト教的に言えば、「神の摂理(計画)を楽しんで自分に与えられた使命を知れば、何も心配することはない」という意味となるでしょう。なかなかいい言葉です。

 ちなみに、英語の optimism という言葉ですが、opt(望む)+ mum(最高の)つまり「望まれる最高の」というラテン語からきた言葉のようです。
 option(選択)と同じ語源でしょう。optical(光学的な)とも同じ語源なのでしょうか。

 反対語の pessimism は pessimus(ラテン語 最悪の)からできた言葉で、これはイギリスの詩人 Coleridge が18世紀に造った造語とのことです。

posted by mrgoodnews at 01:47| Comment(0) | ことば | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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