わたしの手元に、トミー・デ・パオラ作の絵本「神の道化師(The Clown of God)」が2冊ある。英語版と日本語版である。
昨日の教会での「キリスト教入門講座」でこの本を読んだ。わたしの好きな絵本である。
「神の道化師」トミー・デ・パオラ作 ゆあさ ふみえ訳 ほるぷ出版 1980刊
「The Clown of God」Tomie dePaola Methuen Children's Books, London
この本のブックカバーに載った紹介文です。
ジョバンニ少年は、一文なしでみなしご。でもステキな得意技を持っていました。ジョバンニは,なんでも空中に投げあげてお手玉のようにまわすことができたのです。ソレントの町の人びとはそのすばらしい芸にびっくり。ある時ジョバンニは旅芸人の一行に加わり、ほどなく、道化の化粧をして上手になんでも手玉にとれる少年として、イタリア中に広く知れ渡るようになりました。
しかし、年月は流れ去り、ジョバンニは年老いてきました。しだいに芸のうではおとろえ、喜んでみてくれる人も少なくなるばかり。ある日、芸のさいちゅうに玉をとりおとしてしまったジョバンニは、人びとのののしり、あざける声に追われて村を逃げ出しました。芸をすっぱりあきらめてしまったジョバンニは、子どものころのように。よその家の軒下に眠り、パンをめぐんでもらいながら、ふるさとのソレントへ帰っていきました。
クリスマス・イブの日、とある教会にもぐりこんで、ひとねむりしていたジョバンニが目をさますと、教会の中はおん子イエスにささげものをする信仰あつい人びとの列でいっぱいでした。やがて美しいしらべもたえ、人びとが帰ったあと、ジョバンニは、おずおずと聖母にだかれたイエスさまの像に近づいていきました。自分にできるたったひとつの、ささげものをしようと。そのときおこった奇蹟は、この古くから伝わる伝説を読む人の心に深い感動をさそいます。カルデコット絵本賞受賞作家。トミー・デ・パオラの卓抜な再話と絵によるこの絵本は、芸術作品ともいうべき傑作です。
トミー・デ・パオラは1934年、コネチカット州生まれ。現在はニューハンプシャーの古い農家に住んで、絵本を画きつづける。
デ・パオラの絵は、「キルトのように、新鮮な日光と大気にみちた余白のある世界へ、私たちを手招いている」。ニューヨーク・タイムズ紙がそう絶賛した。暖かなユーモアと明快で知性的な作風をもつ、アメリカを代表する絵本作家の一人。日本でも人気が高い。
この絵本のステキさに誘われて、つい「Bible Stories」「The Mother of Mary」などのデパオラの絵本をamazon.com で注文してしまいました。また到着したら紹介しましょう。