手帳にメモしていたものなので、自分で書いたものなのに読めないところがあったりして、一部不正確かもしれないが、そこはあしからず……………。
見んひとのためにはあらで
奥山におのが誠を咲く桜かな
雲よりも上なる空に出でぬれば
雨の降る世も月をこそ見れ
見るたびに皆そのままの姿かな
柳は緑花は紅
「柳は緑花は紅」という句は新渡戸のオリジナルだったっけ?という疑問を持ったので、調べてみた。
するとこれは、宋時代の詩人、蘇東坡のしにある言葉だそうである。春の景色を「柳は緑、花は紅、真面目(しんめんもく)」と詠み、色とりどりに咲く花が、自然の営みにゆだね、あるがままに生きている姿を見て「真の面目」と賛嘆して読んだ言葉であった。
「ごらんよ、空の鳥。野の白百合を。蒔きもせず紬もせずに鮮やかに生きる」というマタイの福音書を元にした典礼聖歌を思い出すことばである。。
元旦は年経るごとにあらたなり
松に緑を霜は添えつつ
わずかなる庭の小草の
白露を求めて宿る秋の夜の月
見る人のこころごころにまかせおきし
たかねにすめる秋の夜の月
けっしてうまい歌というわけではないが、日本人新渡戸稲造の気概が伺われる歌だと思う。
新渡戸稲造の歌についてのデータベースがここにあった。