森林インストラクター養成講習に通っている。8月11日は高尾山での野外実習だった。ここでいろいろなことを学んだ。そのうちもっとも強烈だったのは「カヤの実」であった。
樹木図鑑には次のような説明があった。
カヤはイチイ科の常緑針葉樹で、高さが20メートル以上の高木になる。葉は先がとがっていて触るといたい。雌雄異株で、実は長さ2〜3センチ。熟すと紫褐色になる。
材は床柱や縁板などの建築材になったり、高級な碁盤や将棋駒、算盤などの器具材になる。種子からは油をとったり食用にする。
この実に傷を付けて匂いをかぐと、ユズに松の香りを加えたような実にいい香りを持っているのである。これをどのように食用にしたのか、調べてみよう。
ところで「カヤの実」といえば、北原白秋作詞、山田耕筰作曲の次の歌を思い出す。一部しか歌えないが、日本の歌曲集には入っている。
かやの木山(きやま)の
かやの実は
いつかこぼれて
ひろわれて
山家(やまが)のお婆(ば)さは
いろり端(ばた)
粗朶(そだ)たき 柴たき
燈(あかり)つけ
かやの実 かやの実
それ 爆(は)ぜた
今夜も雨だろ
もう寝(ね)よよ
お猿が啼(な)くだで
早(は)よお眠(ね)よ