以前「日曜喫茶室」で宮澤賢治がテーマとなっていたときに、賢治のこの有名な写真は、ベートーベンをまねたポーズを写真屋にとらせていたという話を聞いたことがあります。
それで、7月に花巻の宮澤賢治記念館を訪れたときに、学芸員の方にそのことを聞いてみました。
その学芸員の方のお話によると、
確かにあの写真はベートーベンをまねたものであるらしいですね。賢治はベートーベンが好きで、ベートーベンのSPレコードを、給料をはたいて買いあさっていたとのことです。東北で2番目にレコードを買った人ということで、レコード会社から表彰されたとか、レコード屋とまちがわれたという話が残っているくらいです。
農学校の授業でもしばしば生徒たちにレコードを聴かせていたとか、レコードコンサートを企画したとか、自分の手持ちのレコードを自分の持っていないレコードと交換しようと呼びかけその交換規定までつくっていたとかいう話しが伝えられています。
ということでした。
賢治の茶目っ気ブリというかオタクぶりがうかがわれます。
こういうところがまた賢治の魅力なのでしょう。