その話の中でもっとも印象に残ったことは、アフリカのほとんどの言葉には、ものを所有するという意味での英語の have にあたる言葉がないのだという。
ということは私有の概念がないということである。アフリカのことばでは、それは「ものとともにいる」という表現になるのだそうである。
土地も財産も個人のものであるという概念がなく、みんなのものという共有の概念になるとしたら、本来「持てるもの持たざるもの」という差別も階級も貧富の差も生まれない社会であるはずだったということであろう。
これも西洋の植民地主義がもたらしたということなのか。
考えさせる指摘であった。