「咲」は「わらう」とも読みます。冬眠っていたものが咲く。これが春ですわ。
そこでさっそく「咲」という漢字を広辞苑で調べてみた。そうすると
1.花がさく。
2.わらう。=笑。「戯咲・一咲・言咲」
「笑」の古字を書き誤ったもの。古来中国では「わらう」の意味にしか用いない。咲の古字は、「鳥鳴花咲=鳥なき花わらう」という慣用句から、日本で「さく」意に転用されたもの。
というふうにあった。
ところで、こんどは「笑」という字を調べてみた。
長澤規矩也監修の「明解漢和辞典」によると
1.わらう
2.えむ
イ.にっこりする
ロ.花のつぼみが開く
ハ.実が熟してわれる
となっていた。
なるほど。「咲」も「笑」も意味は同じで、「花が開く」からきていて、ともに笑うという意味ももっていると言うことだ。
しかし、どうもこれはだれか漢字を日本に持ち帰った人がうつし間違えたことから来るようである。
清水寺の森貫首が、清水寺の魅力を、中国の宋代の画家郭煕が山を描く心がけで詠った詩を紹介していた。この詩がとてもいい。
春山淡冶(たんや)にして笑うが如く
夏山蒼翠(そうすい)として滴る(したたる)が如し
秋山明浄にして粧う(よそおう)が如く
冬山惨淡として眠るが如し
これは清水寺だけでなく、日本の四季の山はいずれもこういう感じを持っているということだと思うが……………。
また、私の知り合いに、笑(えみ)ちゃん、という御年88のご婦人がいらっしゃいました。名づけられた方(ご両親)は、センスある方だったんだろうなーと思いました。
とてもよいお話だったので、自信のmixiで転載させていただくことをお許しください。
ご紹介ありがとうございました。