2009年07月12日

いよさんのあたらしいイタリア風の3つの名前

 母のいよさんは、90歳で、記憶障害があって、ちょっと心臓が弱くて、でもその他は元気です。薬と医者嫌いもあって、このとしで薬をまったく飲んでいません。

 そんな元気者のいよさんも、なにかいやなことをさせられたり、ゆきづまったりするととたんに「苦しいよ」を連発します。
 そういうときには「くるしいよ、にフシとメロディをつけてうたうように言うといいよ」ってすすめています。
 それでも「くるしいよ」というときには「かわいそうなおいよさん。クルシミーノおいよさんだからね」といいます。

 ときどき「いよさん」と呼ぶと「はあー」というため息で応えます。ため息がとても好きなので、あたらしい名前がつきました。
「ため息はいいよ。苦しいときには特に大きなため息をつこうね。なにぜタメイキーノおいよさんだから」

 いよさんは3分まえのことをすぐに忘れてしまうために、すぐに「わけわからなくなります」自分がなぜここにいるのかわからなくなって「さあ、帰らなくちゃ」と言い出します。
「帰るってどこへ? ここはいよさんのおうちだよ。」というと、「え〜、うそー。わけわかんなくなっちゃった」と頭を抱えます。
 そういうときには「いよさんはワカランチーノおいよさんなんだから、わけわかんなくなっていいんだよ」といいます。

 どこかスパゲッティ・ペペロンチーノみたいなこのイタリア風の3つの名前をいよさんはけっこう気に入っているようで、そう言われても「そうだね、ワカランチーノおいよだからね〜」とかいって納得をするのです。

 
posted by mrgoodnews at 23:56| Comment(0) | 母の「介護」体験 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。