2.その3けたの数の100のくらいの数と1のくらいの数を入れ替えます。
例 321
3.その2つの数のうち、大きい方の数から小さい方の数を引き算します。
例 321-123=198
4.その答えもさっきと同じように、100のくらいの数と1のくらいの数を入れ替えます。
例 891
5.さて、3で引き算した数と4で入れ替えた数を足しましょう。
例 198 + 891 = 1089
この答えは、最初の数をいろいろな数に変えてしてみても、いつも答えは 1089 になります。
この数はいったいなにものなのでしょうか?
1.最初の数を 100a + 10b + c としましょう。
2.100のくらいと1のくらいの数を入れ替えた数 100c + 10b + a
3.大きい方から小さい方を引き算します
( 100a + 10b + c ) - (100c + 10b + a) = 99(a-c)
この数を3けたの数を表すように展開します。
99 ( a - c ) = ( 100 - 1 ) ( a - c )
= 100 ( a - c ) - ( a - c )
= 100 ( a - c - 1 ) + 100 - ( a - c )
= 100 ( a - c - 1 ) + 90 + ( 10 - a + c )
5.最後にこの数の100のくらいと1のくらいを入れ替えた数を足すと
{100(a-c-1)+90+(10-a-c)}+{100(10-a-c)+90+(a-c-1)}
=100{(a-c-1)+(10-a-c)}+90+90+{(a-c-1)+(10-a-c)}
=100 × 9+180+9
= 1089
この「1089」という数には、前にした「カプレカの数 = 6741」みたいな名前がついていないか探してみたが、見つかりませんでした。ただし、
この数を使ったマジックや手品があるようで、それらを「1089マジック」とか「1089トリック」とかいうようです。
1089 という数はどういう性質を持つ数なのでしょうか?
1089 = 99 × 11 = 11 × 11 × 3 × 3 = 33 × 33
ちなみに「カプレカの数」というのを調べてみたら、6741 以外にもあるようなのです。これについては研究してみて、いずれまた報告します。
今回の「不思議な数」のネタ本は「あもしろくてためになる東大式科学手品 タネも仕掛けもサイエンス」(監修東京大学奇術愛好会 主婦の友社刊)です。この本もなかなか面白い本でした。
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