2014年04月11日

ゾウの描く絵

Facebook に流れてきたものをシェアしています。
すごいですね。ホントに見とれます。




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2012年04月03日

どこがおかしいのか、誰か教えてください。

これも facebook で「友だち」が教えてくれました。出典はここ。



どこかに矛盾があるのでしょうが、わたしにもわかりません。

 ロシアのカラシニコフ通信が伝えたところでは、この論文の執筆者は国立ヨハネスブルク大学教授のイワノフ・ボスコノビッチ博士。博士が夢の中で見た式を枕もとのメモに書き残し、翌朝この式を少し変形させたところ、2=1という結論に結びついたという。
 博士は翌日から同僚や指導している学生たちにこの式を見せ、反証を求めたが、誰にも証明ができなかったため、論文として英数学誌「マスマティック・ロジスティック」1月号に投稿。以来世界中の数学者がこの論文の反証を試みたが、9月現在いまだに完全な解答と呼べる論文は出ていない。
 「マスマティック・ロジスティック」誌の編集長であるジョン・ロック氏は「ボスコノビッチ博士の論文自体はいたってシンプルで、掲載された式だけならば中学生でも理解できる。しかし、それが誤りであることを証明するには非常に高度な数学の知識を必要とするため解明にはまだまだ時間がかかるだろう」と語る。


でも、こういう【不思議】は大好きです。

こちらにもあります


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2012年02月17日

「1つみれば分かる5つの合計」足し算の結果を予言する


1.相手に紙とペンをわたし、そこに任意の4けたの数を書いてもらいます。 例 3456
2.その数を見せてもらい、その紙の裏に次の数をメモしておきましょう。メモする数は、相手が書いた数字の頭に「2」を、末尾の数字から「2」を引いた数を末尾に付け加えた数字です。末尾の数が「2」だったら「0」、「1」の場合は「9」、「0」の場合は「8」です。
  例 23454
3.さて、相手が書いた4けたの数に戻ります。相手が書いた4けたの数の下にけたをそろえて、もう一つ別の4けたの数を書いてください。数字はなんでもいいです。 例 2029
4.次は自分がある数を書きます。この例の場合ならば、     例 7970
5.また、相手に損したに次の任意の4けたの数を書きます。   例 1982
6.自分がある数を書きます。この例の場合ならば        例 8017
7.最初の数と 3.4.5.6 の数を全部足してみましょう。      
    例 3456+2029+7970+1982+8017=23454
8.するとあ〜ら不思議! 最初に書きとめた数になりました。


どうしてこうなるのか、わかりますか? そんな難しいトリックではなさそうです。
3.4.の数、5.6.の数をそれぞれ足すと 9999 になりますね。そこがミソです。



1.最初に考えた数を 1000a+100b+10c+d とします。
2.2回目に考えた数は 1000w+100x+10y+z+
3.自分のほうで書いた数は 1000(9-w)+100(9-x)+10(9-y)+(9-z)
4.これを足すと 
1000w+100x+10y+z+1000(9-w)+100(9-x)+10(9-y)+(9-z)
=9999
5.つまり 7.の数の合計は
1000a+100b+10c+d+9999+9999
=1000a+100b+10c+d+19998
=(20000-2)+1000a+100b+10c+d
=10000×2+1000a+100b+10c+(d-2)
となって、最初に紙の裏にメモした数になりました。


納得できましたか?

この「数の不思議」ネタは、「東大式科学手品 -タネも仕掛けもサイエンス」(東大奇術愛好会監修 主婦の友社刊)によります。この本はなかなか面白い本です。こういう科学マジックがいっぱい載っています。

こちらにもあります




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2012年02月10日

実験社会科学というプロジェクトの「実験」を「倫理」の授業でやってみたい

 朝日新聞の2月5日「ザ・コラム」に根本清樹編集委員がこんなことをかいている。「政権交代次代の作法 いじわる合戦の果てに」という見出しの記事である。

 次の二つの選択肢のうち、読者のみなさんはどちらを選ぶだろうか。
 A あなたの年収は5万ドル、ほかの人の年収は2万5千ドル
 B あなたの年収は10万ドル、ほかの人の年収は20万ドル
 自分の実入りだけ考えるならBの方がいいに決まっている。ところが米国の某大学で院生や教師に聞くと、6割弱がAを選んだという。日本の某大学では7割超がAだったという調査結果もある。
 ほかの人が自分より高給取りなのは癪にさわる。我慢ならない。自分のほうが上であればこころ穏やかでいられる。そのためなら多少損してもかまわない。そう考える人がかなりの割合でいるらしい。
 この話は大阪大学社会経済研究所の西條辰義教授に教わった。
 「実験社会科学」という大きなプロジェクトを率いている。市場や政治、社会の仕組みを、文理を越えた学際的な手法で解明する。他人の足を引っ張る「いじわる」行為の研究もその一環である。


 なるほど、他人との比較というのが行動決定の際の重要なポイントになるというわけである。
 こういうことを研究しようとしている「実験社会科学」なるプロジェクトに興味を持った。
 続いてこういう実験も紹介されている。

 たとえば、二人でお金を出しあい、道路や橋といった公共財をつくるゲームで実験してみる。
 2人が手持ちのお金を出せば出すほど、それぞれが受ける恩恵も大きくなるように仕組んである。ところが実験結果を見ると出さない人がけっこういるという。
 相手だけに出させて道路や橋をつくり、その恩恵にちゃっかり自分も浴する「ただ乗り」行動である。
 自分が出さない分、出来上がる道路や橋は貧弱になり.浴する恩恵も目減りする。それでも相手を「出し抜く」ことの方を選ぶのである。
 西條教授はこうした傾向は米国や中国などの人よりも、日本人の方が強い。他国に比べ、日本にはいじわるな人が多い疑いがあるという。
 ただ、いじわる行動にも、回りまわって、取り柄らしきものがあるらしい。
 より複雑な別の実験によれば、ただ乗りをもくろむ人に対し、今度はその相手が応戦し、いじわるを仕掛けることがわかった。ずるは許せないとばかり、自分の損も顧みず足を引っ張るのである。
 ゲームをくり返すうち、ただ乗り犯も悟ることがある。こんなことなら相手を出し抜こうとするのはやめて協力しよう。というか、協力しないとあとが怖い………。
 この場合、いじわるは社会規範に反するただ乗りの処罰として機能していることになる。
 1回限りのゲームではなく、繰り返すなかから、当事者が学習するところに、この実験の肝がある。
 こうした学びのプロセスをへたあとだと、日本人は米国人より協力的になると実験結果は教える。
 「いじわるは協力の源泉になる」西條教授が導き出した洞察である。


 この記事はこのあと、日本の政治に目を転じている。「昨今の永田町で繰り広げられているのは、まさにいじわる合戦というほかない。自民党政権時代に生じた衆参のねじれから、政権交替をはさんで今日に至るまで、延々と」とのべている。
 これが「いじわるが協力の源泉となる」と展開していけばいいのだが、なかなかそうなりそうもないことを憂いている。
 私は高3の「倫理」の授業で「赤黒ゲーム」というのをやってきたが、あれはまさに「実験社会科学」だったんだと思い当たった。
 「実験社会科学」で調べてみたら、たくさんの「実験社会科学」の事例が紹介されていて、おもしろそうである。この中に「倫理」の授業でもできそうな「実験」がかなりありそうな予感がする。

こちらにもあります
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2012年01月11日

「え〜!?」です、これは。大発見、もうひとつの「世界一間違えやすい計算」

毎日新聞の今日(1月11日)の「水説」(潮田道夫氏担当:この人の「水説」はいつも楽しみにして読んでいる)にこんなことが紹介されていた。
ともかく、これはすごい! 正月一の発見である。カーネマンさん、そして潮田さん、ありがとう。

「バットとボールがある。あわせて1ドル10セント。バットはボールよりも1ドル高い。ボールはいくらでしょう?」

実際に考えてほしい。さあ、答えはいくらだろう?






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2011年05月29日

おもしろ科学「ゴムヘリコプター」の興奮

5月14日都筑地区センターで行われた「おもしろ科学たんけん工房」の塾でゴム動力のヘリコプターをつくった。
そのあと、近くの公園に行っていっせいにとばしっこをした。
これが実によく飛ぶ。10メートルはあろうかという大木の上の方に引っかかってとれなくなってしまったものも出たくらいである。

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2011年03月24日

「少年讃歌」にアルキメデスの揚水機

「少年讃歌」という文庫本を読み終えた。
天正遣欧使節の4人の少年たちがヨーロッパ各地を訪問しているとき、スペインのトレドである大仕掛けの工事をトゥリアノというイタリア人の設計士に案内されて見に行った。こういう記述がある。

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2009年06月17日

「電池を作る」という「たんけん塾」が鶴見で初めて開かれた!

 6月6日、私の住む鶴見で初めて「おもしろ科学たんけん工房」の「たんけん塾」が上寺尾小学校コミュニティハウスで行われました。
 「電池を作る」という話しは本で読んで知っていましたが、こんなに簡単にできるとは思ってもみませんでした。

 最初は「レモン電池」です。亜鉛と銅の電極にする板の間にスライスしたレモンをはさみ、亜鉛板と銅板とを小さな電子楽器や風車のモーターにつなぎます。それだけで音が鳴り出し、モーターが回ります。
 2つのレモン電池を直列に結べば、音はもっと大きくなります。


電池 つぎにビーカーに水を入れ、そしてそこにまた銅板と亜鉛版の電極を入れ、セパレーターを入れてまた電極をそれぞれ電子楽器の端子につなぐと、もうそれだけで音が鳴り出します。水だけでいいのですね。
 でもこれでは音が小さいので、食塩を電解液に加えると音が大きくなり、またオキシフルを加えるともっと音が大きくなります。

 それぞれの電池を直列にしたり、電解液を変えたり、電極をアルミ板にしてみたりといろいろと実験をしてどうしたら音が大きくなるかを考えていきます。


電池2 さらに、極めつけは「備長炭電池」です。
 備長炭電池を、食塩水を含んだペーパータオルを巻き付けます。さらにそれをアルミホイールでまきつけ、蓑虫クリップで備長炭とアルミとをそれぞれはさんで、風車付きのモーターの端子と結ぶと、結構速くそして長時間にわたって、風車が回り出します。備長炭電池のできあがりです。

 ここまでは子どもたち自身が電池を製作していきました。


電池3 さらにさらに、今度は子どもの前でインストラクターが演示しました。
 2本の備長炭を電極にして硫酸ナトリウムの液のなかに入れて、そこに電流を流して電気分解をします。そしてある程度分解が進んだら、今度はその電極に風車付きモーターの端子を結んだら、また勢いよく風車が回り出しました。
 燃料電池の完成です。
 水の電気分解はしたことがありますが、そこから燃料電池ができるというのはビックリでした。

 子どもたちの参加はいつもより少なかったのが残念でしたが、とてもおもしろく感動しました。
 次の週は鶴見にあるJHFCパーク(燃料電池自動車の製作ができる)に行きましたが、これはまた改めて報告します。
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2009年05月28日

電子レンジの実験

 からのガラスのコップと水の入ったガラスのコップとそしてサラダ油の入ったガラスのコップを用意します。
 この3つを電子レンジに入れて1分間加熱します。どれがもっとも熱くなったでしょうか?

 なんとなく、からのガラスのコップがもっとも熱くなるような気がしませんか?

 正解は水が入ったコップ、つぎはからのガラスのコップ、なかなか暖まらなかったのはサラダ油の入ったコップでした。

 電子レンジが加熱する原理は、誘電加熱といわれます。この誘電率が物資によって異なっています。
 たとえば、ポリエチレンは2.3、ガラスは5.4、エボナイトは2.8、水は81、油は3.5と違いがあるのです。
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2008年11月14日

新開発「脳トレグループ協力ゲーム」

 わたしは学校のクラスなどでする「協力ゲーム」の開発をしてきました。といっても過去にはまだ2つのゲームしか開発していませんが……………。

 その二つとは
1.画用紙切り取りペア探しゲーム
2.6種類のTパズル組み立てゲーム
 です。
 これについてはまだ紹介したことがなかったっけ? いずれまた紹介することにしよう。

 今回は「グループ脳トレ協力ゲーム」とでも名付けたらいいかもしれません。


記憶2 ポスターに6列×5行=30の単語を記しておく。花の名や体の部分などともかくランダムなことばを選ぶといい。
 そのポスターを2分間見続けてそこに書かれてあるものを記憶する。
 時間が来たらポスターを見えなくして、記入用紙に覚えている単語を記入する。
 4人のグループをつくり、グループで記憶している単語の数の合計を記録用紙に記入する。重複している単語は1個とする。

記入用紙 そこで、どうしたらグループで覚えている単語の数を増やせるかについて話し合う。
 その話し合いを元に第2回目を行う。2枚目の単語群を書いたポスターを見せてまた2分間で記憶する。
 あとはこれを繰り返して全部で5回行う。

 こんな手順です。
 5回全部が終わったら、記入用紙の右側のグラフに個人の記憶単語数とグループの合計の記憶単語数をしるして折れ線グラフに書きます。
 そして、クラス全体でそれぞれのグループの第5回目の結果を発表します。
 さらにグループでどのような話し合いが行われたかを発表します。
 とくにいちばん多くの数を記憶できたグループの話し合い結果をきくといいでしょう。
 協力するということがどういうことなのかをこの作業はよく示してくれると思います。

 だいたいこんな内容がグループで話し合われると思います。
 まず、覚える単語を分担することが話し合われるでしょう。4人だとちょっと分け方が難しくなっています。
 次に、覚え方について話し合われるでしょう。頭一文字を覚えるとか、いや2文字がいいとか、やみくもに頭から丸暗記するのがいいとか、さらに関連づけたり、似たものを覚えていくとか、連想で物語を作るとかいう方法も出てくるはずです。たくさん覚えている人からその方法を教わるはずです。その方法を1回ずつ確かめていくかもしれません。
 さらに再び分担の方法について話し合われるでしょう。よく覚える人はたくさん割り当てられるようになるかもしれません。
 5回をしたら、たぶん全部を覚えることができるようになるでしょうね。

 このゲームでは、課題を達成するために協力することの方法を学ぶことができます。
 ここでは分担の方法や、記憶のしかたを教わるという所に「協力」の一つのあり方が見えてくると思います。
 協力というのは、1+1=2+α(アルファ) という現象です。一人一人が持っている力を寄せ集めて、一人一人の力を単純に合計したものよりも大きくする、つまり+α(プラスアルファ)を最大にすることなのですね。
 ときにαがマイナスになることもあります。対立したり、非協力者がいたり、足の引っ張り合いがあったり、そういうときにはマイナスになってしまいます。
 作業が終わったあとに、このような「協力を妨げるもの」「協力を助けるもの」を生徒たちにあげてもらうのもいいと思います。

 なお、この作業をPowerPoint のファイルに作成してあります。これを使うとポスターにする必要がないのでいいと思います。これも添付できるとよいのですが、ファイル量が大きすぎて添付できません。希望者は私の所へお申し込みください。個別にお送りします。
 この作業をしてみて結果を報告してください。さらにこれを皆さんで協力して改良していきましょう。

 このような協力ゲームを皆さんでも考えてみてください。
 シンプルな作業で一人でするよりも協力したらずっとよくできるというような性質の作業がいいと思います。

 
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2008年11月11日

世界でもっとも小さな科学館「理科ハウス」をつくった人

 今日11月11日、昼のNHKテレビを見ていたら、逗子の科学館「理科ハウス」が紹介されていた。

 これは「科学遊びの伝道師」森裕美子さんが個人的につくった「世界でもっとも小さな科学館」である。

 そのホームページに「理科ハウスへの想い」として次のようなことが書かれていた。

 身近に科学館があったらどんなにいいだろう。これが長年の私の夢でした。「身近に」という意味はふたつあります。ひとつは家の近くにあるということ。散歩ついでに立ち寄れる科学館。もうひとつの意味は、科学館のレベルが自分に合っているということ。展示の説明が難しすぎたり、不親切だったりしたら、科学がどんどん遠いものになってしまいます。けれども、こんな都合のよい科学館はどこにもありません。それなら、「自分で作るしかない!」ということに気づいたのです。

 もうひとつここには彼女の祖父石原純という物理学者のことを紹介したいという想いもこめられていた。この人はアララギの歌人でもあったという。

 森裕美子さんの「想い」は「おもしろ科学たんけん工房」の人の思いと共通するものである。
 こんどぜひ逗子の「理科ハウス」を訪れてみたい。
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2008年10月23日

「おもしろ科学体験塾インストラクター」の養成研修を終了しました。

 今年の6月から始まった「おもしろ科学体験塾インストラクター」の養成研修を終了し、推進スタッフとして登録しました。

 この「おもしろ科学体験塾」は「おもしろ科学たんけん工房」が横浜市の「男女共同参画フォーラム」や「はまぎんこども宇宙科学館」やいくつかの学校を拠点として、子どもたちを集めて「科学のおもしろさ」を体験するための「塾」を実施しています。

 私はこの養成研修中に、4回の「現場実習」をアシスタントとして参加しました。
「マックスウェルのコマ」
「紙マジック」
「ホーバークラフト」
「ヘリコプターをつくろう」
これが私の参加したプログラムでした。
 いずれもとてもおもしろかったです。これに参加した子どもたちは毎回30人くらいで、ほとんどの子どもたちは満足して帰っていきました。子どもたち以上に10人くらいのアシスタントをしていた大人たちも楽しんでいました。
 この「養成研修」は基本的にOJT(On-the-Job- Training)つまり、実際に体験塾に参加する中で養成されていくものなのです。

 この体験塾のどれにも共通することですが、どれにもサープライズがあるのですね。「そんなことができるんだ!」という驚きが、実際にそれを製作していく中で、やがて「どうしてこーなるんだろう?」という疑問に発展していきます。
 まさに科学のおもしろさを体験できるすぐれたプログラムでした。
 もしもわたしが子どものときにこれを体験していたならば、私は間違いなく「科学少年」になったであろうと思われます。

 私の住んでいる鶴見区の小学校でも来年から「体験塾」が行われるという予定を聞いて、子どもたちとともにこういう科学のおもしろさを楽しむことができるということをワクワクする気持ちでいます。

 わたしは「森林インストラクター」の養成も受けていますが、これとはまったく異なる科学へのアプローチです。森林インストラクターは「生物系」ですが、科学体験塾はどちらかというと「物理系」が多いようです。
 「科学体験塾」でも「生物系」のプログラムを増やしたいという希望は持っているのですが、フィールドワークは天候の問題が大きくて「雨番組」を考えなければならないというところがたいへんなのだそうです。

 私もこの体験塾でできるプログラムを開発していきたいと思っているのですが、とにかくいろいろと興味と問題関心が広いので、あれもこれもと手を広げてやってしまいそうです。
 「森のおもしろさを体験する塾」もやってみたいし、「数の神秘を体験する塾」もやってみたいし「飛行物体をつくってとばす」こともやってみたいし……………。

 本来ならば、これは学校でやらねばならないことなのでしょうが、なかなか学校でやれないところが「理科教育」の問題であり、「理科離れ」をつくりだしてしまう原因なのかもしれません。
 最近は「塾」や「予備校」などでもこういうことをやり出しているところもあるようです。
 そのほかにもよねむらでんじろう氏をはじめとしていろいろなところでこういうプログラムが行われていますね。
 TVゲームに負けないおもしろさをつくり出せたら、「科学少年少女」をたくさんつくりだせることでしょう。

 私の新しい「仕事」のひとつになりそうです。

 
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2008年10月04日

「重心」についての興味ある話

「コマの力学 −回転運動と慣性」(板倉聖宜・湯沢光男著 仮説社)を読んだ。子ども向けの科学の本や樹木の本はわかりやすくて読みやすい。
 この本で「重心」というもののおもしろさを学んだ。

 たとえばこんな話である。
 厚紙に芯を差し込んでコマをつくるとき、普通は円盤状に厚紙を切るが、これは必ずしも円盤状でなくてもよい。任意の形に切り抜いた厚紙でも重心の位置に芯を差し込めばコマのようによくまわるということである。
 重心を捜すには指に載せて釣り合うところを探せばいいのだが、より正確にするには、厚紙のある点に意図を結びつけ、その厚紙をぶら下げて鉛直線を引く。別な点から同様に厚紙をぶら下げて鉛直線を引く。その鉛直線の交点が重心となる。
 ただし形によっては重心が厚紙の上に来ないときもある。このときは芯が差し込めないから、この場合にはコマができないということになる。


ニンジン もうひとつの話。
 図のようにニンジンの重心を捜し、その重心をとおってにんじんを二つに切る。さてこの二つのニンジンの重さはどうなるか?
 1.頭の方が重い。
 2.しっぽの方が重い。
 3.同じ重さである。
 「仮説実験授業」だと、実際の重さを量る前にディスカッションになり、その後で測るという展開になる。

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2008年06月09日

テスラとエジソンの交流・直流論争


テスラ ニコラ・テスラはエジソンと並ぶ大発明家であるが、エジソンほどには名前が知られていない。
 この人の生涯を見ると、平賀源内を思い出す。
 
 テスラは1856年ハンガリー王国(現在のクロアチア)の生まれ。プラハ大学を卒業後、アメリカに渡り、エジソンの電灯会社に就職するが、エジソンと対立、会社を辞める。
 エジソンが直流による電気システムを考えていたのに対し、テスラは交流電気システムを主張したのが原因である。
 この対立はのちに「電気戦争」といわれる。
 直流システム」を主張したエジソンは、たとえば死刑執行の時に用いる「電気いす」が交流によるものだなどと述べて「交流」の危険性を指摘する。
 それに対してテスラは、自分の体を通電体として利用してその安全性を証明しようとしたと伝えられている。

 この論争は結局はテスラの理論の正しさが証明されることになり、現在は「交流」による発電、送電、あるいはモーターが使用されている。

 1901年には、巨大な無線送電塔を築き、大西洋をはさんで無線で電気を送る実験をしようとするが、これは挫折している。

 テスラは、このほかにも、ラジオやラジコン(無線トランスミッター)、蛍光灯、空中放電実験で有名なテスラコイルなどの多数の発明を行う。
 1915年には、エジソンとともに「ノーベル物理学賞」候補になるが、テスラは受賞しなかった。

 またエジソンの名言「天才は1%のひらめきと99%の努力」を皮肉って、「天才とは、99%の努力を無にする、1%のひらめきのことである」(「天才とは、1%の直観と99%の徒労である」とも訳せる)と述べたといわれる。

 1947年、ニューヨークのホテルでさびしく死去するが、彼の発明に関する書類は、アメリカ軍とFBIに没収されたとも、ユーゴスラビアを経て旧ソ連の手に渡ったともといわれている。

 「交流」を生み出したテスラは、エジソンも及ばないほどの天才的発想力の持ち主として敬服するのである。

 川崎市にある「電気の史料館」の電気の歴史コーナーに、ニコラ・テスラの銅像が設置されているという。今度見学に行くことにしよう。

 

   
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2008年06月07日

仮説実験授業のおもしろさ その1

 私は「日曜喫茶室」というNHKFMの番組が好きで、その番組を録音したカセットテープをたくさん持っている。車を運転するときや、散歩するとき、植木を切ったりする庭仕事をするときにそれを少しずつ聴いている。
 そのなかにいつ放送されたかはわからないのだが、「不思議大好き実験大好き」というテーマの放送があり、これがなかなかおもしろかったので紹介したい。

 この日の出演者は「仮説実験授業」の板倉聖宣さんで、いくつかの「仮説実験授業」を紹介された。
 「仮説実験授業」とは科学の実験をする前に、生徒たちが結果を予想して議論をし、その後に実験をしてどの考えが正しいかを検証するというものである。

 まず、「仮説実験授業」の定番ものである「電気を通すものと通さないもの」という実験について紹介した。
 電池に豆電球とブザーを接続し、あるものをはさんで、電気を通せば電球がつきブザーが鳴るようにした実験装置を用意する。そこにいろいろな物をはさんで、電気を通すか、通さないかを確かめる「実験」をするわけである。

 一番最初に試したのは「一円玉」つまりアルミニウムである。これは電気を通すかどうかを予想し、その理由について議論をして、実際にやってみる。
 銅は電気をよく通すことは知っていても、アルミはどうだったっけ? 結果は、ブザーが鳴る。
 「では5円玉は?」「10円玉は?」用意した硬貨を次々に予想しながら実験する。いずれも電気を通すものである。どうも「金属」はみな通すようである。

 「では1万円札では?」ここで意見が分かれる。「紙だから通さない」という説と「磁気インクが使われているからインクの印刷されている部分は通すのではないか」という説に分かれる。
 実験してみると、通さないのである。

 誰かが、「濡らしたお札では?」といった。「濡れた手で電気を触ると感電するという話を聞いたことがあるから、通すのではないか」という意見が出る。
 実験してみると、通さない。

 「じゃあ、アラザン(ケーキに載っている銀色の砂糖つぶ)では、どうだろう?」
 多くの人は「通さない」という予想であった。
 ところがその予想はみごとに外れる。実際には電気を通すのである。
 「アラザン」はフランス語では「銀」を意味する。つまり砂糖をうすい銀で包んでいるので、電気を通すのである。どうも「金属光沢」が問題のようである。

 次に出したのはあめ玉の包み紙、金属光沢を持ったビニールのものである。これは電気を通すのである。ビニールにうすいアルミ箔をコーティングしてあるからでだという。

 金属は「自由電子をもっていて、この自由電子が電気を伝える」という説明がなされる。

 「これではどうか」「ではこれならどうか」という実験を重ねて「金属は通す」という「法則」をつかむ。その法則をさらに検証するために「アラザン」や「銀色にコーティングしたビニール」などの疑わしいものを用意する。
 「アラザン」のように、おおかたの予想を裏切るような「しろもの」が用意できたら効果は満点である。

 「飛行物体の研究」をしていたとき、こういう種類の実験で子どもたちが持つ疑問は
 「こーしたらどーなるのか?」
 「どーしたらこーなるのか?」
 「どーしてこーなるのか?」
という3種類になるということに気がついた。
 第1のタイプの疑問「どーしたらこーなる?」は「実験」「経験」へと導く。
 第2のタイプの疑問「どーしたらこーなる?」は、「技術」へと導く。これは第1のタイプの実験を積み重ねて答えが見つかるものであろう。
 第3のタイプ「どーしてこーなる?」は「理論」を導く。おそらくこれがもっとも難しいのではないか。
 まさにこの3種類の疑問を系統的に解明するのに「仮説実験授業」は実に効果的なのである。


 実は、わたしは明日(6月7日)横浜で「おもしろ科学実験インストラクター」の講習をうけようとしているところである。こういう科学実験のおもしろさを子どもたちと共有できたらと思って、この講習に応募した。
 私のこれまで行ってきた「飛行物体の研究」や「科学おもちゃコレクション」がきっと役立つと思うので、期待に胸ときめかせているところである。
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2007年08月28日

100円ライターの発火の原理 その2 ピエゾ効果

 最近多くなってきたのが、圧電方式のライターです。電子ライターなどとも呼ばれています。
 これの着火方式はガスコンロなどでも使われていて、摩耗せずに半永久的に使えるところに特徴があります。

 これは、ある物質に外力を加えて変形させると、その大きさに比例した電場が内部に発生し、逆に、電場を加えて分極させると結晶が歪みます。前者を圧電効果(ピエゾ効果)、後者を電歪と言い、いずれも19世紀の終わりに、ジャックとピエールのキュリー兄弟によって発見されました。着火用の圧電素子の場合、バネを使った衝撃で大きく変形させることによって電気的パルスを作り、火花放電を起こさせています。圧電体としては、耐久性に優れたチタン酸鉛・ジルコン酸鉛・ニオブ酸マグネシウム酸鉛のセラミックスが用いられるそうです。水晶や電気石は、古くからピエゾ効果があることが知られていて、ピエゾ効果の高いチタン酸バリウムなどは、ガスコンロや電子ライターの点火部などに利用されています。

 なお、圧電素子は、着火目的以外にも、圧力センサーや発信器などに利用されています。
 最近はピエゾ効果を持つフィルムも開発され、これがスピーカーに応用されるようになっているそうです。
 クォーツ(水晶)時計とは、水晶のピエゾ効果を元にした時計。

 「ピエゾ」とは、ギリシア語で「圧する」という意味です。

 ところで「電気石」とはなんだろう? どこかの岩石博物館で見たような気がする。
 またまた、疑問が発展していきます。これについてはまた。

 
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100円ライターの発火の原理 その1

 100円ライターはどういう原理で発火するのか? 「火打ち石による発火の原理」に続く発火シリーズの第2弾です。

 100円ライターの発火の原理には2種類あります。
 一つは火打ち石と似た原理によるもので、これは、手で回す堅いギザギザのヤスリ部分と、削れて火花を出す部分の二つからなっています。
 もうひとつは「ビエゾ効果」といわれるもので、ガスコンロなどの点火部分にも使われているものです。

 先ず初めのほうのライターについて。
 昔のオイル式のライターには「ライター石(フリント)」というものがあって、「削って火花を出す部分」は取り替えが可能でした。このライター石とは鉄とセリウム(Ce)の合金だそうです。火打ち石よりも強い火花を飛ばすことができるということで、1906年にオーストリアの科学者によって発見されたとあります。
 このセリウム、二百年以上前に発見された希土類元素、銀白色の金属で、原子番号 58 摂氏160°の低温で発火します。空気中でも酸化され酸化セリウム(CeO2)になります。
 酸化セリウムは、光を必要としない触媒や、酸素センサーに使われ、燃料電池用電極の研究も盛んです。紫外線吸収能力が高い事から、UV対応化粧品に使用され、セリウムは低温で酸素を吸収しますから、近年注目されている金属です。


ライター こんなことにも行き当たりました。
 日本で最初のライターは、安永元年(1772)に平賀源内がゼンマイを使用した火打石と鉄を用いた刻み煙草用の点火器を発明したのだそうです。さすが平賀源内です。彼は着火材として藻草を使っています。これでうまく着火できたのでしょうか?

 ビエゾ効果についてはまたページを改めます。
 
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